THOMAS FEHLMANN 『Gute Luft』(2010)
元パレ・シャンブルグ(本作発表の翌年に復活)、現オーブの重鎮による最新作は、控え目に脈打つビートが何気にトライバルなアンビエント・テクノ盤。ベルリンの日常を捉えたドキュメンタリー映画のサントラとして制作されたそうだが、かの地はこんな幻想都市なのか!? 美しすぎる。*土田
RAINBOW ARABIA 『Boys And Diamonds』(2011)
ニューウェイヴの薫りも漂わせながら独自のエキゾ・ポップを推進するLAの男女コンビ。アラビックというかアフリカンなリズムに虹色のシンサイケデリアを浮かべるこんな存在が異色……ではないのが現在のコンパクトだ。〈WIRE12〉出演を経て、今年は別レーベルから作品を出している。*獺
WALLS 『Coracle』(2011)
シューゲイズ~エレクトロニカを基盤とするUK産デュオの2作目。そのロマンティックでバレアリックなアンビエント~ドローンは、チルウェイヴ以降のインディー好きからも支持され得るものだ。モワレのように揺らめく音像が、ゆっくりと時間をかけて甘美な異世界を築くトリップ盤。*土田
JOHN TEJADA 『Parabolas』(2011)
これまたキャリア組の移籍作。ギ・ボラットのリミックスを手掛けた縁か、カリフォルニアを拠点とするジョン・テハダがコンパクト入りだ。メロディーメイクに長けた持ち味を活かす作りに変化はない。レーベル色に染まってみせた次作『The Predicting Machine』も合わせて聴くべし。*獺
TERRANOVA 『Hotel Amour』(2012)
90年代前半に始動し、初期!K7の看板でもあった名ユニットが8年ぶりとなる復活の場に選んだのもコンパクト。オリジナル・メンバーのフェティッシュと若手クリエイターのアンド・ミーという新体制で、ジゴロものにも通じるエレクトロな意匠を施したハウス・サウンドを展開している。*土田
WHOMADEWHO 『Brighter』(2012)
同じドイツのゴマからディスコ・パンク系の佇まいでデビューしてきたバンドだが、ドラマーのトマス・バーフォードがジャトマで契約した縁も作用したのか、前年の『Knee Deep』からコンパクトに移籍。ジャーマン・エレポップに今様のディスコやベース音楽を組み合わせたノリが楽しい。*獺
SASCHIENNE 『Unknown』(2012)
90年代末にコンパクトからデビュー後、ビーピッチ・コントロールで活躍したサッシャ・フンケが、新プロジェクトの出航にあたって出戻り。妻でもあるシンガーのジュリアン・デサンジュが物憂いニュアンスを挿入したミニマル・サウンド主体で、それとなく気怠い雰囲気が心地良く響く。*獺