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【追悼】ピアニスト アナトール・ウゴルスキ 80歳

ウゴルスキ

1942年9月28日 、ロシアのシベリア生まれ。1990年にドイツに亡命した後、名門「ドイツ・グラモフォン」と契約、50歳でザルツブルク音楽祭へデビューし国際的な脚光を浴びたピアニスト、アナトール・ウゴルスキが2023年9月5日、ドイツのデトモルトで亡くなりました。80歳でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます

レニングラード音楽院に学び、1968年にルーマニアのジョルジェ・エネスク国際ピアノ・コンクールで第3位を獲得。その後はベルク、メシアン、ブーレーズなどの現代作品を積極的に紹介。しかし、こうした活動がソ連当局から問題視され、ソロ活動を禁じられ、10年間、地方の子供たちのために演奏する合唱団の伴奏ピアニストに従事させられました。1982年、レニングラード音楽院の教授に就任し、表舞台に復帰。しかし1990年、「ペレストロイカ」の中で、ソ連国内で反ユダヤ主義の動きが高まったため家族でベルリンに逃れ、数か月を難民キャンプで過ごしました。1991年、難民キャンプで“発見”された彼は、名門「ドイツ・グラモフォン」と契約し、ベートーヴェンのディアベリ変奏曲でメジャー・デビュー。1992年には50歳でザルツブルク音楽祭に初出演し、国際的な名声を確かなものとしました。
演奏家として世界的な活躍をする傍ら2007年まで、デトモルト音楽大学でピアノ講師を務め、また、ミュンヘンのARD国際音楽コンクールの審査員も務めるなど、後進の育成にも力を尽くしました。
ここに謹んで哀悼の意を表し、ご冥福を心からお祈り申し上げます。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

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カテゴリ : Classical

掲載: 2023年09月07日 18:00