“UNITED ARCHIVES”~活動再開、4タイトルがリバイバル・リリース
長い間リリースのなかったユナイテッド・アーカイブス・レーベルが活動を再開!
赤と白のシンプルでインパクトのあるジャケット、黒いアナログ盤を模した黒いディスク、巧みなリマスタリングで貴重な音源を復活させるユナイテッド・アーカイブス・レーベルが再始動します。もちろん今回もすべてお買得価格!復活リクエストの特に多かった3タイトルがリバイバル発売(旧盤はすべて廃盤となっていました)。さらに、VAROIS音源のシャピュイによるバッハ・オルガン作品全集が新たにリリースされます。再始動のユナイテッド・アーカイブス・レーベル、ご期待下さい!
ブダペスト四重奏団のベートーヴェンSQ全曲。コロンビア盤のデジタル・リマスタリング
ブダペスト四重奏団はハンガリーで創立された弦楽四重奏団で、1917年に第1回演奏会を開き、以降メンバー交代もありながら50年ほど活動を続けた名門四重奏団です。この録音当時は、第2代目のリーダー、ロイスマンがリードしていた頃のもので、まっすぐな輝きに満ちた完璧なアンサンブルの団体として、世界的に名声を得ていました。ブダペスト四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲の録音は、1951~1952年にかけてコロンビアで録音されたものと1958~1961年にかけてソニーで録音された二種類あり、今でもソニーのものはCDでも流通していますが、コロンビア盤はop.18以外はCD化されておらず、聴くすべがありませんでした。そんな貴重なコロンビア盤のCD盤。当時の室内楽界のみならず音楽界をもリードする存在であったブダペスト弦楽四重奏団の、音よし、演奏よし、アンサンブルよし、すべてそろった全曲録音をおたのしみください。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲集は今や数多の録音がありますが、原点のひとつといえるこの名盤にたちかえってみると、また新しい発見があります。 宇野氏も「円熟、円満のかぎり」と手放しで絶賛、1949年の「英雄」
ワルター&ニューヨーク・フィル、怒涛のベートーヴェン交響曲全曲!
ボーナスCDには最初期の英雄も収録。骨の髄までワルターを味わいつくす!
王道中の王道、ワルター&ニューヨーク・フィルのベートーヴェン全集。ワルターは、1930年代からニューヨーク・フィルをしばしば指揮していたワルターが、いよいよ同オーケストラを手中におさめたのが1940年代半ばでした。宇野功芳氏も「円熟、円満のかぎり」と手放しで絶賛している、1949年の「英雄」をはじめ、オケを手足のように自由に操っているさまは、今聴いてもやはり圧巻です。第7番は、「彼のいわゆるデュオニュソス的な一面を披瀝した演奏」と宇野氏が評価している、爆発系の名演奏。さらに、1941年の貴重な音源をボーナスCDとして収録しているのはファンにとっても嬉しいかぎりです。至れり尽くせりのボックスセットとなっています。 これがチェンバロ!? 信じ難いまでの表現力が、最新リマスタリングで鮮やかに蘇った。これこそ人類の宝!
ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)は、ほぼ絶滅していたチェンバロという古楽器を20世紀に復活させた立役者にして、この楽器の女王。彼女がチェンバロで奏でるバッハを聴き、ショックを受けた有名人にはブゾーニ、トルストイ、チュルリョーニスといった鋭敏な感受性を持つ芸術家も多く、世の中への多大な影響という点で、まさにチェンバロ革命を行なったと申せましょう。彼らも聴いたほど太古に生きたランドフスカの録音は、数が多いわりにクオリティが低く、せっかくの神業がイマひとつ実感できずにきました。しかし、ユナイテッド・アーカイヴ社が入念なマスタリングを施した結果、驚くほど鮮明な音質に蘇り、トルストイが聴いた音楽を私たちも体験できることとなりました。
チェンバロという楽器は音量に乏しく、音色の変化もない欠点があったため、ランドフスカはプレイエル社に特注して、ピアノの機能を応用したモダン・チェンバロを生み出しました。これは今日古楽関係者たちから忌み嫌われていますが、典雅で艶のあるチェンバロの音が、ある時にはオルガンのように壮麗に、ある時はピアノのように表情豊かに変幻する様は、あたかも魔術のよう。また、ランドフスカならではのリズム感の良さとフレージングの斬新な切り方が、超新鮮に響きます。まさに神業と申せましょう。ランドフスカが珍しくピアノを演奏しているモーツァルトの戴冠式協奏曲も、音が格段に明快となり、繊細な表情の変化など、モシュコフスキ門下だったランドフスカの名人芸がたっぷり味わえます。 フランスの宝、ミシェル・シャピュイによる名盤
バッハ:オルガン作品全集 偉大な業績が今ここに甦った!
フランスの宝、国宝級オルガニスト、ミシェル・シャピュイによる幻のバッハ・オルガン作品全集の復刻盤の登場! このボックスセットは、1966~1970年にかけてヴァロワ(Valois/現在はナイーブ傘下)がリリースしたもの。1999年に一度ナイーブでも復刻リリースされましたが、その後まもなく入手不可能となり、実に10年以上お蔵入りになっていたものです。まさにこれしかないと思わせるストップの選び方、フレージングの見事さ、ドラマチックな色彩感、目のくらむようなテクニック、そして各声部の横の動きと縦の和声の動きがくっきりとした、他では得られない名演奏。ユナイテッド・アーカイブスの丁寧な仕事ぶりが光るリマスタリングも見事です。ブックレットはBWV順、タイトル順のインデックスもついており、使い勝手もよい充実のボックスです。
■ミシェル・シャピュイ
1930年フランスのドールに生まれ,11歳にしてフランスの歴史的なオルガンを有するコレギアル教会のオルガニストに就任。17歳で数々の賞を受賞。パリの主要な教会のオルガニスト,ストラスブール音楽院,スコラ・カントルム,ブザンソン音楽院,パリ国立高等音楽院の教授を歴任。ヴェルサイユ宮殿礼拝堂名誉オルガニスト。