4.フランツ・シューベルト~「LFJ2014」10人の作曲家
毎年、恒例となりました「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭」。2014年のテーマは10回記念「祝祭の日~Jours de Fêtes~」。
10人の作曲家たちが10回目を祝うパーティに集まる、ことをルネ・マルタンはまず考えました。そして付けられたのが「Jours de Fêtes(ジュール・ド・フェット)」というタイトル。「Fêtes」は「Festival=祝祭」を意味し、「Jours」は「La Folle Journée」の「Journée」と同じく「日」を意味します。
これは、フランスの映画監督・俳優であるジャック・タチのコメディ映画「Jour de Fête(邦題:のんき大将脱線の巻)」から引用したもの。コミカルで、観ると幸せになるイメージをルネはそこに重ねたのです。1949年の公開当時、本作はモノクロ上映でしたが、実はフランス最初の長編色彩映画として撮影されていました。その革新性も、ルネ・マルタンを刺激したのかもしれません。また、フランスで若者が「フェット(Fête)しよう」と使うときは「パーティしてはじけよう」という意味があります。
10回目を迎える「熱狂の日」。ぜひ一緒にフェットしましょう!(東京国際フォーラム)
ルネ・マルタンが紹介する10人の作曲家たち 4
初めて会ったのに親しくなれる友だちキャラ
フランツ・シューベルト
ウィーンの素敵なカフェに行ってみましょう。ドアを開けるとピアノがあり、そこにはちょっとナイーブで優しそうな青年が座っています。シューベルトはフレンドリーな雰囲気で私たちを歓迎してくれる作曲家であり、「どうですか、一緒に歌いましょう」と誘ってもくれるのです。彼の曲を聞けば、まるで「ずっと前から知っていた友だち」のように思えるでしょう。そんなシューベルトは友人として、楽譜出版を手掛けていたアントン・ディアベッリをラ・フォル・ジュルネに連れてきてくれます。彼はシューベルトやベートーヴェン、リストほか多くの作曲家に変奏曲を依頼し、名作を世に送り出した名プロデューサーでもありました。
演奏される曲目
交響曲第8(7)番ロ短調《未完成》
ピアノ・ソナタ第20、21番
楽興の時、即興曲集
ピアノ三重奏曲第1&2番
ピアノ五重奏曲イ長調D667《ます》
弦楽五重奏曲ハ長調D956
八重奏曲ヘ長調D803、ほか
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掲載: 2014年02月22日 19:30