若きトランペッター、セオ・クロッカーが挑む新たなジャズの境地
29歳のジャズ・トランペッター セオ・クロッカーが挑むジャズの新たな境地=ダーク・ファンク。
ジャズの概念を打ち崩すようなジャケットが示すように、彼の志す音楽はボーダーレスで、カテゴライズされることを拒むもの。コンテンポラリーとクラシックを融合させた作風で、ヒップホップ、ラップ、映画音楽などの作詞・作曲/プロデュースも手掛け、自身が歌うこともある。
一方で、1920年代から活躍したトランペッター、ドック・チータムの孫という顔も持つ。まだ20代なりたての2006年にプレッサー財団より賞を受け、この賞金で同世代のメンバーだけで構成された〈ザ・セオ・クロッカー・セクステット〉でファースト・アルバム『The Fundamentals』を制作し、この頃から注目を集めてきた。
Okehレーベルよりリリースされる本作は、以来彼があたためてきたアイデアを結実させたもの。ジャズの枠を越えて、ロック、ファンク、アフロ、トリップホップ、フリー、スムース…あらゆる要素を取り入れ、彼自身が「ダーク・ファンク」と呼ぶサウンドを実現させている。自身が作曲した曲に加え、スティーヴィー・ワンダーの“Visions”“I Can't Help It”なども収録。