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高橋アキによるシューべルト・シリーズ第4弾~ピアノ・ソナタ第18番『幻想』、第9番

高橋アキ~シューべルト:ピアノ・ソナタ第18番『幻想』、第9番

2012年以来のリリースとなる、高橋アキによるシューベルト・ピアノ作品シリーズ第4弾は、シューマンが「形式と精神においてもっとも完全な作品」と評した大作ピアノ・ソナタ第18番ト長調『幻想』と、シューベルト20歳の意欲作ピアノ・ソナタ第9番ロ長調です。常に正面から真摯に作品と向き合い、その本質に迫る高橋アキのピアニズムが、名曲の魅力を浮き彫りにします。銘器ベーゼンドルファーから慈しむように引き出されるピアノの音色が、シューベルトの歌を余すところなく奏でます。

高橋アキ(ピアノ)
鎌倉生まれ。5歳より母・高橋英子にピアノを習う。東京藝術大学附属高校、大学を経て同大学院修了。大学院ではゲオルク・ヴァシャヘーリに師事した。1970年に初リサイタルを開催。1972年にはじめてヨーロッパに渡り、ベルリン芸術週間、パリ秋の芸術祭などでリサイタルを開き好評を博す。1973年には昭和48年度芸術祭優秀賞を、内外の現代作品20曲を収録した『高橋アキの世界』(東芝EMI)により受賞。
1975年より『エリック・サティ連続演奏会』(12回)を企画構成の秋山邦晴とともに開催、「サティ再発見」の大きな契機となった。『エリック・サティ ピアノ全集』(全音)全13巻を校訂、また『エリック・サティ ピアノ音楽全集』(東芝EMI)をリリース。1980年にモートン・フェルドマンの招きにより初渡米して以来、アメリカにも数多く招かれ、演奏活動を行うとともに、1984年にはカリフォルニア芸術大学客員教授を務めた。1983年、第1回中島健蔵賞、1986年には第1回京都音楽賞・実践部門賞を受賞。さらに2002年から東京の浜離宮朝日ホールで開始された〈ピアノ・ドラマティック〉シリーズの成果により、2003年には第21回中島健蔵賞を受賞した。
CDも数多くリリースがあり、現代音楽を代表する世界の作曲家たちに、ビートルズ・ナンバーを主題とする作品を委嘱した『ハイパー・ビートルズ』シリーズ(東芝EMI)を自ら企画制作・演奏、CD4枚を完成。その1枚は英米でも発売され、ニューヨーク・タイムズ紙で1990年ベストCDに選ばれた。2006年春にはベルリンの音楽祭“メルツムジーク”にピアニスト・イン・レジデンスとして招かれた。また同年、ニューヨークでのフェルドマン作品によるリサイタルがニューヨーク・タイムズ紙で2006年度のベスト・コンサートのひとつに選ばれた。CD『シューベルト:ピアノ・ソナタ集』、「モートン・フェルドマン:トリオ」の演奏で、平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。またCD『危険な夜─高橋アキ プレイズ ジョン・ケージ』が平成20年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。平成23年秋の紫綬褒章を受賞。2014年、第23回朝日現代音楽賞を受賞。
 著書に『パルランド 私のピアノ人生』(春秋社、2013年刊)がある。
(カメラータ・トウキョウ)

【収録曲】
シューベルト:
・ピアノ・ソナタ第18番 ト長調 作品78 D.894『幻想』
・ピアノ・ソナタ第9番 ロ長調 作品147 D.575
【演奏】
高橋アキ(ピアノ:ベーゼンドルファー)
【録音】
2014年5月 ほか、三重 MIE CENTER FOR THE ARTS

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年11月13日 17:19