ニューイヤーコンサートで好評を得た巨匠メータ、フィレンツェ五月音楽祭でのマーラー『巨人』ライヴが復活!
ズービン・メータとフィレンツェ五月音楽祭によるヴェルディとマーラー、数年前に一時期流通しただけのCDがMAGGIO LIVEから嬉しい復活です!
メータがフィレンツェ五月音楽祭の首席指揮者に就任したのが1985年ですから、もう30年も良好な関係が続いています。フィレンツェ五月音楽祭(4月から6月にかけて開催)と言いつつ、9月からシーズンが始まるフィレンツェ市立劇場でのオペラや演奏会でもオーケストラや合唱はフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、合唱団を名乗っており、つまりメータは年間を通してフィレンツェの歌劇場を率いているわけです。
このCDには、1996年6月1日のヴェルディのテ・デウムと、2000年2月4日のマーラーの交響曲第1番を収録。どちらもフィレンツェ市立劇場でのライヴ録音です。
このフィレンツェでのライヴはメータとフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団の蜜月を伝える素晴らしい名演です。イタリアのオーケストラらしく弦も金管も明るく朗々と歌う陽性のマーラーで、これがメータの大らかな音楽性とピタリと合致。しかもオーケストラの全団員がメータの芸術に惚れ込んで全幅の信頼を寄せている様子が音楽から伝わってくるような演奏の喜びに満ち溢れています。さすがに一流交響楽団の緻密さにまでは及ばないものの、それに代わるだけの音楽的豊かさは、ライヴということもあって大きな魅力です。終楽章コーダでの大きな盛り上がりはさすがメータ、終演後はフィレンツェの聴衆から大
喝采と盛大なBravo!を贈られています。なお第1ヴァイオリンとコントラバスが舞台下手側、第2ヴァイオリンが上手側に配置されています。
メータはヴェルディも好んで指揮していますが、テ・デウムの録音はロサンゼルス時代の1970年に聖歌四篇をDECCAに録音して以来ではないでしょうか。合唱が入るだけにメータとフィレンツェ五月音楽祭がさらに本領発揮、オーケストラも合唱も冒頭から一貫して深く大きな感動を湛えており、端々までヴェルディへの愛情がたっぷり感じられます。ヴェルディをことのほか愛するイタリアでメータが30年も活躍している理由がこの演奏から理解できることでしょう。(キングインターナショナル)
【曲目】
ヴェルディ:聖歌四篇―テ・デウム
マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」
【演奏】
ズービン・メータ(指揮)
フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団
フィレンツェ五月音楽祭合唱団(ヴェルディ)
【録音】
1996年6月1日、フィレンツェ(ヴェルディ)
2000年2月4日、フィレンツェ(マーラー)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年02月09日 19:00