カラブリア・フォーティー (Calabria Foti) 10年振りの新作『In the Still of the Night』
カラブリア・フォーティーは本当にあらゆる面で素晴らしい歌手です。彼女はあなたが望むすべてのテクニックと音楽性を備えており、ストーリーを伝え、あなたの心に触れる能力を持っています。-ジョニー・マンデル
カラブリア・フォーティー。2007年リリースの前作『恋に過ごせし宵 A Lovely Way To Spend An Evening』(キングレコード)がロングセラーを記録した、ジャズ・ヴォーカル・ファン絶賛のアメリカの歌手である。
通算3 枚目となる、10 年振りとなる新作は、コール・ポーター作品集。魅惑のシルキー・ヴォイスは全く衰えることを知らず、名曲の数々がじっくりと丁寧に、しっとりと歌われていく。正に" 聞き惚れる" とか、"時間を忘れる" とはこのことを言うのであろう。
グラミー、エミー賞の受賞経験を持つ、作曲家、ピアニスト、アレンジャーのマイケル・パターソンによるシンプルにして精妙なアレンジによるバンド演奏も特筆もので、チェロの使い方も実にうまい。楽曲の雰囲気を実に美しく彩る、クラリネットのエディー・ダニエルズ、2017年80歳を迎えた大御所ギタリスト、ジーン・バートンシーニ、トロンボーンのボブ・マッチェスニーら名手たちの演奏も味わい深い。
ロマンティックなムードとスウィンギーな4 ビート、ボサのリズムが絶妙な塩梅の11 曲。時間を掛け、じっくり作られたであろう、本アルバム。10年越しに聞き続けられる作品である。
【メンバー】
Calabria Foti (vocals)、Michael Patterson (piano)、Eddie Daniels (clarinet)、Gene Bertoncini (guitar)、Richard Locker (cello)、Bob McChesney (trombone)、Ike Sturm (bass)、Jared Schonig (drums)
Arranged & Produced by Michael Patterson
Associate Producer Bob McChesney
掲載: 2017年08月07日 10:28