歌曲1,061トラックを収録!往年の名歌手をラウハイゼンが伴奏した66枚組BOXが復活!
歌曲1,061トラックを収録!
往年の名歌手たちを伝説的な伴奏者
ミヒャエル・ラウハイゼンが伴奏
ドイツのピアニスト、ミヒャエル・ラウハイゼン(1889~1984)は、1930~40年代の最も有名な歌曲伴奏者でした。著名な演奏家たちとのコラボレーションと多忙な演奏活動により、生涯で1,000人以上のアーティストと共演したと言われています。 1930年代半ばに、ラウハイゼンはドイツの芸術歌曲を広範囲に録音するという最も野心的なプロジェクトを開始しました。フリーダ・ライダー (1888~1975)やユリウス・パツァーク(1898~1974)といった彼と同世代の有名歌手や、エリザベート・シュヴァルツコップ(1915~2006)のような若くて意欲的な才能を含む歌手たちとともに、長期にわたり多くのレコードを生み出しました。このメンブランのBOXには、ラウハイゼンが伴奏する歌曲の歴史的録音、延べ1,061曲(トラック内の曲も分けると1.165曲)を66枚ものCDに収めています。
すべての録音に一貫して彼の幅広い表現力、歌手への巧みなサポート、熱意に満ちた演奏ぶりが感じられます。彼の解釈は、単なる調和のとれた枠組み以上のものを歌手に提供します。 より高いレベルで歌手たちとコミュニケートし、歌いやすさを提供するとともに、情熱的な深みへと立ち入ります。それでも彼は、自分が歌手の「ただ一人」の道連れである事実を見失うことは決してなく、常に声を優先しています。
このCD-BOXでは歌手別(57人)ではなく、作曲者別(35人)にまとめられています。収録曲が多い作曲家を挙げるとシューベルト 257曲、ヴォルフ 176曲、ブラームス 116曲、レーヴェ 102曲、シューマン 70曲、R.シュトラウス 61曲、ベートーヴェン 53曲となっています。ほとんど重複はありませんが、シューベルトの歌曲集《冬の旅》は、テノールのペーター・アンダースとバリトンのハンス・ホッターの2種の録音を収録しています。
面白いのは、ユダヤ系の作曲家の作品が戦後に補完録音されていることで、CD65にメンデルスゾーンの歌曲が1949年録音で収録されているほか、指揮者としても有名なレオ・ブレッヒ(1871~1958)の歌曲が1951年録音で10曲も収録されています。後者のソプラノ歌手が、大指揮者カール・ベームの妻、テア・リンハルト=ベーム(1903~1981)であることも注目されるでしょう。
歌手の陣容は、収録曲が多い順にエルナ・ベルガー(S)110曲、ハンス・ホッター(Br)93曲、ペーター・アンダース(T)91曲、エミ・ライズナー(A)79曲、カール・シュミット=ワルター(Br)72曲、エリザベート・シュヴァルツコップ(S)60曲、ヨーゼフ・グラインドル(Bs)49曲となっています。
解説書は欧文のみながら、各歌手やラウハイゼンの紹介文が収められており、戦前のドイツの名歌手たちを音源と文献により知ることができるセットとなっています。
(タワーレコード)
【ミヒャエル・ラウハイゼンの芸術】
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【収録作品集:計1,061曲】
CD 1~9 カール・レーヴェ 102曲
CD 10 カール・マリア・フォン・ウェーバー 19曲
CD 11-16 ヨハネス・ブラームス 116曲
CD 17 フランツ・リスト 17曲
CD 18-20 ハンス・プフィッツナー 49曲
CD 21-23 リヒャルト・シュトラウス 61曲
CD 24-27 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 53曲
CD 28-30 ペーター・コルネリウス 51曲
CD 31-44 フランツ・シューベルト 257曲
CD 45-46 エドヴァルド・グリーグ 34曲
CD 47-48 ハインリッヒ・マルシュナー 30曲
CD 49-50 マックス・レーガー 42曲
CD 51-58 フーゴ・ヴォルフ 176曲
CD 59-60 オットー・ニコライ 29曲
CD 61-64 ロベルト・シューマン 70曲
CD 65 レオ・ブレッヒ 10曲、リヒャルト・トランク 8曲、ヘルマン・ツィルヒャー 6曲、ジョアキーノ・ロッシーニ、ジュゼッペ・ヴェルディ、クリストフ・ヴィリバルト・グルック、ジョヴァンニ・バティスタ・サンマルティーニ、フェルッチョ・ブゾーニ、セルゲイ・ラフマニノフ、ジャン・フィリップ・ラモー 各1曲
CD 66 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 4曲、クロード・ドビュッシー 4曲、ロベルト・フランツ 2曲、フェリックス・メンデルスゾーン 2曲、ユリエ・キルピネン 2曲、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル 2曲、ヨーゼフ・ハイドン、エンゲルベルト・フンパーディンク、ヨハン・シュトラウス2世、アドルフ・イェンゼン 各1曲、作曲者不詳(4曲)
【演奏】
アウリッキ・ラウタヴァーラ、エリザベート・シュヴァルツコップ、エリザベート・ライヒェルト、エルナ・ベルガー、レア・ピルッティ、マリア・ミュラー、テア・リンハルト=ベーム、ティアナ・レムニッツ、ヴィオリカ・ウルズレアク(以上、ソプラノ)
エミ・ライズナー、エリザベート・ヘンゲン、ゲルトルーデ・ピッツィンガー、マルガレーテ・クローゼ(以上、アルト)
アントン・デルモータ、フランツ・フェルカー、カール・エルプ、ユルウス・パツァーク、レオ・スレザーク、ロレンツ・フェーエンベルガー、ペーター・アンダース、ヴァルター・ルートヴィヒ(以上、テノール)
アルノ・シェレンベルク、ハンス・ホッター、ハンス=ハインツ・ニッセン、ハインリッヒ・シュルスヌス、カール・シュミット=ワルター、カール・ヴォルフラム、ルドルフ・ベッケルマン、ヴィリ・ドムグラフ=ファスベンダー(以上、バリトン)
ゲオルグ・ハーン、ヨーゼフ・グラインドル、ヴィルヘルム・シュトリエンツ(以上、バス)、他
ミヒャエル・ラウハイゼン(ピアノ)
【録音】
1932~1951年、モノラル
カテゴリ : ニュース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2019年03月19日 00:00