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マオ=タカーチュ&オスロ・フィルによるフィンランドの現代音楽作曲家カイヤ・サーリアホの管弦楽作品集(SACDハイブリッド)

サーリアホ

フィンランドを代表する作曲家、カイヤ・サーリアホの管弦楽作品集

カイヤ・サーリアホ(1952-)は、フィンランドでもっとも国際的に知られる作曲家のひとり。
彼女がフランスを本拠に活動するようになってから作曲した管弦楽のための作品を4曲、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団が演奏したアルバムがリリースされます。

ヴァイオリンと管弦楽のための《Verstoi qui es si loin(はるか遠くのあなたへ)》は、12世紀の吟遊詩人ジョフレ(ジャウフレ)・リュデル の物語による歌劇《L’ Amour de loin(はるかな愛)》(2000)の終幕のアリアを「ペーテル・ヘッレスタールのために」編曲した作品です。

《Circle Map(円周写像)》は、13世紀ペルシャの詩人ルミの6つの詩からインスピレーションを得て「管弦楽とエレクトロニクス」のために作曲されました。〈Morning Wind(朝の風)〉〈Walls closing(壁が迫ってくる)〉〈 Circles(円)〉〈Daysare sieves(昼は篩(ふるい))〉〈Dialogue(対話)〉〈Day and Night, Music(昼と夜、音楽)〉の6曲。アルシア・コントが朗読したルミの詩がエレクトロニクス処理され、織りこまれます。

《Neiges(雪)》は、サーリアホがシベリウス・アカデミーの客員教授を務めた1997年から1998年の冬のヘルシンキを思い出し、8つのチェロのために作曲されました。〈Nuages de neige(雪の雲)〉〈Etoile de neige 1(雪の星 1)〉〈Etoile de neige 2(雪の星 2)〉〈Aguillesde glace(つらら)〉〈Fleurs de neige(雪の花)〉の5曲。「12のチェロの版」は、今回、初めて録音されます。

《Graal Théâtre(聖杯劇場)》は、サーリアホが初めて手がけた協奏曲。イギリスBBCとオランダの Vara Radio4が委嘱、ギドン・クレーメルにより初演されました。ジャック・ルボーの著書『GraalThéâtre』から曲名をとり、「Graal(聖杯)」の内向的、神聖な性格と「théâtre(劇場)」の 外向的、芝居がかった性格を反映する〈Delicato(繊細に)〉と〈Impetuoso(猛烈な)〉の2楽章の作品に作っています。

ノルウェーのヴァイオリニスト、ペーテル・ヘッレスタール(1970-)は、BISレーベルに録音したヌアゴーのヴァイオリン協奏曲(BIS1872)やヴァリーンとビューエネの協奏曲(BISSA2242)など、現代の作品をレパートリーの中心に活動。サーリアホの《Graal Théâtre(聖杯劇場)》は、2016年から2019年の間にヨーロッパとアメリカで15回以上演奏しています。
指揮者のクレマン・マオ=タカーチュは、パリ国立高等音楽舞踊学校とシエナのアカデミア・ムジカーレ・チギアナで学び、ピアニスト、作曲家としても活動。《La Passion de Simone(はるかな愛)》《La Passion de Simone(シモーヌの受難)》の室内バージョンをはじめとするサーリアホ作品の初演を指揮、彼女の音楽のスペシャリストとみなされています。
(キングインターナショナル)

【曲目】
カイヤ・サーリアホ(1952-):
1.Vers toi qui es si loin(はるか遠くのあなたへ)(2000 arr.2018)
~ヴァイオリンと管弦楽のための

2.Circle Map(円周写像)(2012)
~管弦楽とエレクトロニクスのための

3.Neiges(雪)(1998)
~12のチェロのための版

4.Graal Théâtre(聖杯劇場)(1994)
~ヴァイオリンと管弦楽のための版

【演奏】
ペーテル・ヘッレスタール(ヴァイオリン)[G.B.Guadagnini,Milan(1753)]
クレマン・マオ=タカーチュ(指揮)
オスロ・フィルハーモニック管弦楽団

【録音】
2018年6月、オスロ・コンサートホール(オスロ、ノルウェー)

制作:ハンス・キプファー
録音:リタ・ヘルマイヤー

カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック)

掲載: 2019年07月01日 00:00