一人の指揮者による史上初の全集!ワインガルトナーのベートーヴェン:交響曲全集+序曲集が最新復刻でUHQCD化!
オーパス蔵以来の衝撃!ベートーヴェン・イヤーに送る
PER ASPERA AD ASTRA 2020 (困難を超えて栄光に至れ)
ワインガルトナー 世界初のベートーヴェン:交響曲全集+序曲集
2020年再生、マスタリング
極上音質で復活 高音質UHQCDにて登場!5枚組マルチケース(完全限定盤)
再生・復刻エンジニアのAkira A Fukushimaより。
ワインガルトナーのベートーヴェン:交響曲全集は巨匠の金字塔とも言える名録音です。やはりSPで直接聴くことが望ましいのですが、数年前にオーパス蔵さんが立て続けにCDとして発表した音質が十二分と呼べるほどの素晴らしさで、感動しました。このまま9曲が復刻されて行くものと信じておりました。しかし、ウィーンフィルとの演奏4曲のみで終わったことは残念です。
今年はベートーヴェン生誕250周年であり、音質に満足いく全集が存在しない中で改めて復刻に挑戦するのも意義あることと思い作業に入りました。元来が名録音で、良く聴くと適度な残響も感じられ、当時の技術の高さにも改めて脱帽です。
ワインガルトナーは、後代のクライバーとも共通する澱みを排して流麗な流れを重視したベートーヴェンを創造する指揮者です。ワインガルトナー以降のベートーヴェンは大雑把に分けて、快速流線形型の機敏な演奏、荘重なテンポによる重厚な演奏に二分されるのではないでしょうか?
ウィーンフィル以外の演奏も立派なものです。ロンドンのオーケストラを振ってもウィーンの情緒を引き出して、木管のチャーミングや官能的なポルタメントにはどきりとさせられます。
「田園」は再録音を巨匠が希望していたのに叶わず、1927年録音(ベートーヴェン没後100年記念の録音企画!)と古い録音が採用されております。しかも80回転という昔の形式でこの再生には特に試行錯誤を繰り返しました。
使用した原盤は別掲の通りです。単純に言って日本盤はノイズが少ないものの音の線は細い傾向にあります。イギリス盤、アメリカ盤、フランス盤には力強さに魅力があります。これがマスター選択に関しての大いなる悩みとなっております。一概にどこの国の盤が最高とも言えず、曲ごとに適切な盤を入手した結果がこうなりました。全て最新機器による洗浄の上で、独自の改造カートリッジで再生し、余計なイコライジングは避けております。
今年は、世界中がまさかの新型コロナウィルス禍に見舞われておりますが、ベートーヴェンの精神とも合致するPER ASPERA AD ASTRA(困難を超えて栄光に至れ)を心に抱き、ワインガルトナーの名演に親しむのも決して無駄ではないことでしょう。
ワインガルトナー自身の名著「ベートーヴェンの交響曲演奏について」の抜粋と新翻訳がライナーノートとなっております。
さらに序曲や劇音楽の抜粋を収録しないのは画竜点睛を欠くとの思いから、質の良い盤が入手できたことも幸いし、時間を掛けて復刻いたしました。立派なのは「エグモント」、「レオノーレ」そして「プロメテウス」。偽作と言われる「11のウィーン舞曲」なども他では真似のできない洒脱な演奏です。
(ミューズ貿易)
【曲目】
カプリングと復刻に使用した盤
CD1
交響曲第1番 ハ長調 Op.21
(ウィーンフィル、1937年10月19日録音)フランス盤*
交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」
(ウィーンフィル、1936年5月22、23日録音)イギリス盤*
「エグモント」序曲
(ウィーンフィル、1937年10月19日録音)フランス盤*
「アテネの廃墟」序曲
(ロンドン交響楽団 1940年2月29日録音)アメリカ盤* ワインガルトナー最後の録音
CD2
交響曲第2番 ニ長調 Op.36
(ロンドン交響楽団、1938年3月2日)イギリス盤*
交響曲第5番 ハ短調 Op.67
(ロンドンフィル、1933年1月31日、2月2日)イギリス盤*
「レオノーレ」序曲第2番
(ロンドン交響楽団、1938年2月14日)イギリス盤*
CD3
交響曲第6番 ヘ長調 Op.68「田園」
(ロイヤルフィル、1927年1月18、19日)イギリス盤*
交響曲第4番 変ロ長調 Op.60、
(ロンドンフィル、1933年11月13,14日)日本盤*
「プロメテウスの創造物」序曲
(ロンドンフィル、1933年11月14日)日本盤*
CD4
交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
(ウィーンフィル、1936年2月26日)日本盤*
交響曲第7番 イ長調 Op.92
(ウィーンフィル、1936年2月24~26日)イギリス盤*
「プロメテウスの創造物」序曲
(ウィーンフィル、1936年2月25日)イギリス盤*
「献堂式」序曲
(ロンドンフィル、1938年10月7日)イギリス盤*
「エグモント」よりラルゲット
(ロンドンフィル、1938年10月7日)イギリス盤*
「エグモント」よりクレールヒェンの死
(ロンドンフィル、1938年10月7日)イギリス盤*
交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱」
(ウィーンフィル、1935年2月2日~4日)アメリカ盤*
ソプラノ:ルイーゼ・ヘレツグルーバー
アルト:ロゼッテ・アンダイ
テノール:ゲオルク・マイクル
バス:リヒアルト・マイール
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
11のウィーン舞曲(メートリンク舞曲)
(ロンドンフィル、1938年10月7日)イギリス盤*