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Tigran Hamasyan(ティグラン・ハマシアン)|現代ジャズ・シーンで最も注目を集めるピアニスト/作曲家の約2年振りの新作『THE CALL WITHIN』

Tigran Hamasyan(ティグラン・ハマシアン)

現代ジャズ・シーンで最も注目を集めるピアニスト/作曲家の一人、アルメニア出身の鬼才、ティグラン・ハマシアン。最近ではオダギリジョーの映画『ある船頭の話』の音楽を担当するなど、その活躍と音楽性は、今やジャズという枠組みから飛び出しつつある。

その彼がニュー・アルバムをリリースする。2018年のEP『FOR GYUMRI』以来、約2年振りとなるスタジオ作品『THE CALL WITHIN』。2017年の『AN ANCIENT OBSERVER/太古の観察者』と2018年『FOR GYUMRI』は、自身の故郷、アルメニアからインスピレーションを受けた作品であるが、今作では自身の”内なる世界“を探求しているという。インスピレーションとなっているのは、詩歌、キリスト教伝来以前、そして伝来以降のアルメニアの民話や伝説、天文学に幾何学、古代アルメニアの意匠、ペトログリフ(岩面彫刻)、映画撮影術など、ティグランが関心を持様っている様々な時代や分野の物事――それらをテーマにしながら彼は自身の作品を通し、歴史的事実と空想世界の境界を曖昧にしていく。
「言葉にならない思慕や潜在的認識、そして身体を満たす喜びから生まれた一つの芸術作品や一編の詩、ひとつのメロディーは、確たる理由からではなく、目に見えざるもの、神の神秘を探求しようとする人間性から生まれたものだ」本作について、そう彼は語る。

アルバムのプロデュースを手掛けるのは、ティグラン本人。収録されている10曲でフィーチャーされているのは、エヴァン・マリエン(エレクトリック・ベース)と、これまでもティグランとともに活動してきたアーサー・ナーテク(ドラムス)。さらにプログレッシヴ・ロック風の「Vortէx」ではアメリカのテクニカル・メタル・バンド、アニマルズ・アズ・リーダーズのギタリスト、トーシン・アバシ、そして「Our Film」では、インプロヴァイジング・ヴォーカリスト/フォーク・シンガー/ストーリーテラー/ピアニストのアレニ・アグバビアンと、ティグランと同じアルメニア出身のチェリスト、アルティョム・マヌキアンが参加している。

The Guardian紙に「驚異的なピアニスト、抑えられないエンターテイナー、ハイテクな機材を自由自在に使いこなす将来有望な実験者、そしてクリエイティヴなワールド・ミュージック・コンポーザー」と評されたティグラン・ハマシアンが、心の内なる声に耳を傾けて作り上げた最新作、それが『THE CALL WITHIN』なのだ。

 

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タグ : ジャズ・ピアノ

掲載: 2020年06月05日 15:24