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Naxos~2020年12月第1回発売新譜情報(14タイトル)

ハンナ・シバイエヴァ

今回は、ピアノと弦楽五重奏編ベートーヴェンの“ピアノ協奏曲第3番&第4番”、シュティレツ&モラヴィア・フィルによるノヴァーク:管弦楽作品集第1集、ジモン&ホルスト=シンフォニエッタによるスティーヴ・ライヒの作品集、「鉄工場」の作曲家で知られるアレクサンドル・モソロフの“交響曲第5番”&“ハープ協奏曲”、エリザベッタ・ブルーサの管弦楽作品集第4集、ロッシーニの歌劇“マティルデ・ディ・シャブラン”など世界初録音を含むCD14タイトルがリリースされます。

ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ協奏曲第3番、第4番(ピアノと弦楽五重奏編)
ハンナ・シバイエヴァ(ピアノ)、ユトレヒト弦楽四重奏団、ルイス・カブレラ(コントラバス)

ピアノ協奏曲第1番と交響曲第2番を収録した前作(8.551431)に続く、室内楽版のベートーヴェン作品集。今作はヴィンツェンツ・ラハナー(1811-1893)の編曲によるピアノ協奏曲第3番と第4番を収録。どちらもオーケストラ・パートは弦楽五重奏に置き換えられており、透明感に満ちた軽やかな響きが楽しめます。
ピアノを演奏しているシバイエヴァはミンスクの音楽一家の生まれ。6歳からピアノを始めて神童と評され、11歳から国際的なキャリアをスタートさせたピアニストです。2008年からは「新ヨーロピアン・アンサンブル」のメンバーとして活躍し、主として管弦楽作品を室内楽に編曲し演奏するというプロジェクトに力を注いでいます。
(ナクソス・ジャパン)

ヴィーチェスラフ・ノヴァーク(1870-1949):管弦楽作品集 第1集
マレク・シュティレツ(指揮)モラヴィア・フィルハーモニー管弦楽団

チェコの作曲家ヴィーチェスラフ・ノヴァークの作品集。プラハ音楽院でドヴォルザークに師事し、作曲を志した彼は、20代の時に自ら収集したモラヴィアやスロヴァキアの民族音楽の研究を続けながら、野心的な管弦楽曲を数多く書き上げました。
NAXOSにおける管弦楽作品集シリーズ第1作となるこのアルバムには代表作『南ボヘミア組曲』と「トマンと森の精」を収録。チェコ期待の指揮者マルク・シュティレツの躍動感あふれる音楽をお楽しみください。1908年に初演された「トマンと森の精」はヨーロッパの古い伝説をベースにした、リヒャルト・シュトラウスの《サロメ》の「七つのヴェールの踊り」を思わせる濃厚な響きが印象的です。1936年から1937年に書かれた『南ボヘミア組曲』は後期ロマン派の作風とボヘミア民謡を融合させた、4つの楽章からなる美しい旋律を持つ作品。初演を担った指揮者エーリヒ・クライバーのお気に入りとして知られており、彼は1955年の「プラハの春音楽祭」でもこの曲を演奏しています。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音
スティーヴ・ライヒ(1936-):エイト・ラインズ、シティ・ライフ、他
クラウス・ジモン(指揮、ピアノ)ホルスト=シンフォニエッタ、他

20世紀後半のアメリカ音楽界におけるもっとも重要な人物の一人スティーヴ・ライヒ。ミニマル・ミュージックだけではなく、持ち前の探求心による表現法の拡大から生まれた様々な音楽は、ジャズや電子音楽など多岐に渡る分野のアーティストたちに多大な影響を与えています。このアルバムには1960年代から1990年代までに作曲された5作品を収録。
1964年の「2台、またはそれ以上のピアノのための音楽」は9つのコードで構成された作品で、リズムや繰り返す回数は奏者たちに任された自由度の高いもの。1979年の八重奏曲は典型的なミニマル・ミュージックで、のちの1983年に「エイト・ラインズ」へと再構成されています。「ヴァーモント・カウンターポイント」と「ニューヨーク・カウンターポイント」は同種の楽器から生まれる多層的な響きが陶酔を生む作品。大都市の波打つ活気を再現することが試みられています。1994年の「シティ・ライフ」はニューヨークの雑多な風景が切り取られた、これまでよりも更に大規模な構成とストーリーを持つ作品。サンプリングされたクラクションや生活音などが見事な音楽に昇華しています。フライブルクを拠点とする室内アンサンブル、ホルスト=シンフォニエッタの緻密な演奏で。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
アレクサンドル・モソロフ(1900-1973):交響曲第5番、ハープ協奏曲
アルトゥール・アルノルト(指揮)モスクワ交響楽団、テイラー・アン・フレッシュマン(ハープ)

力強い曲想で知られる交響的エピソード「鉄工場」の作曲家アレクサンドル・モソロフ。“ロシア・アヴァンギャルド音楽”の第一人者として知られ、とりわけ1920年代には「この時代の革命的な精神の証」として賞賛され、前述の「鉄工場」は破壊主義や機械崇拝を具現化する作品として世界的な知名度を獲得しました。しかしソビエト連邦作曲家同盟を追われてからは活躍の場を奪われただけでなく、1937年には「反ソビエトのプロパガンダ」として逮捕、投獄され8年間に渡り強制労働を強いられるなど、酷い迫害を受けてしまいます。
このアルバムに収録された2作品のうち「ハープ協奏曲」は苦しい状況の中、彼の師であったグリエールの作品から影響を受け書かれており、オーケストラの響きが悲痛な雰囲気を漂わせる中、ハープが典雅な音楽を奏でます。また「交響曲第5番」は精神的リハビリ後の1965年に作曲された彼の最後の大作。雄大な旋律に導かれた第1楽章、表情を刻々と変える第2楽章を経て、激しい終楽章に至り最後は高らかに勝利を歌うという古典的な様式に則った3楽章形式で書かれています。
(ナクソス・ジャパン)

エリザベッタ・ブルーサ(1954-):管弦楽作品集 第4集
ダニエレ・ルスティオーニ(指揮)アルスター管弦楽団

1954年ミラノ生まれの女性作曲家、エリザベッタ・ブルーサの管弦楽作品集。2002年に第1集と第2集が発売された後、10年以上の空白期を経て2015年に第3集、そしてこの第4集の発売という息の長いシリーズです。
交響曲第2番はスケッチの完成に10年を要した大作。更にオーケストレーションが施されるまでに7年の歳月が必要とされました。古典的な4楽章形式で書かれており、豊かな響きに彩られた印象的な作品です。第1楽章は、金管のファンファーレが至るところに出現する第1主題を経て、マーラーの第6番の緩徐楽章にも似た美しい第2主題が続きますが、平穏はすぐに乱され、また騒乱の音楽が戻ってきます。第2楽章は穏やかな中に不安を秘めた音楽。第3楽章はせわしないスケルツォです。決然とした最終楽章では、冒頭の動機が最後まで曲を支配し、うちのめされるかのように曲を閉じます。ブルーサが「悲しみに満ちた短い“言葉のない歌”」と呼ぶシンプリー・ラルゴも美しい音楽です。
(ナクソス・ジャパン)

ロッシーニ(1792-1868):歌劇《マティルデ・ディ・シャブラン または美女と鉄の心》(3枚組)
ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ(指揮)クラクフ・パッショナルト管弦楽団

1821年にロッシーニが作曲した歌劇《マティルデ・ディ・シャブラン》。ロッシーニは、もともと1幕だけ作曲してあった「マティルド」を完成させローマで演奏するつもりでしたが、さまざまな事情で断念。台本作家のフェレッティは別の原作「コルラディーノ」を提示し、了承したロッシーニは作曲を進めましたが、劇場に告知してあったタイトルである「マティルド」はそのまま生かし、最終的に《マティルデ・ディ・シャブランまたは美女と鉄の心》というタイトルを付けたというものです。ローマでの初演の評判はまずまずだったものの、後にナポリで再演された時には、ロッシーニは作品を大幅に改訂し「ナポリ版」として流布することとなります。
この上演では原典版であるローマ初演版を使用。数多くの登場人物が入り乱れる楽しい歌劇を、1981年生まれ、2004年から2009年までアルベルト・ゼッダの助手を務めた気鋭の指揮者ペレス=シェーラがコミカル、かつ手堅くまとめています。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年11月05日 00:00