注目アイテム詳細

ハンスイェルク・アルブレヒトが弾く『オルガン編曲によるブルックナーの交響曲全集』第3弾は交響曲第2番!

アルブレヒト

1868年からウィーン宮廷礼拝堂のオルガン奏者として活躍をはじめたブルックナー。パリに赴き演奏会を開いたところサン=サーンスやフランクに絶賛され自信を得ました。そして1871年にはロンドンのオルガン・コンクールに参加し第1位を獲得します。彼は当時存在した巨大な建造物「水晶宮」で70,000人の聴衆の前で即興演奏とバッハの小品、自作などを演奏したと伝えられています。その後、しばらくロンドンに滞在し、同年10月から交響曲第2番の作曲に取り掛かりました。ロンドンで得た経験も採り入れられながら1年も経たずにウィーンで完成されたこの交響曲は、すぐさま彼の友人の指揮者オットー・デッソフが初演を試みましたが、オーケストラの団員が「演奏不可能」と評したことからブルックナーは作品を改訂、翌1873年にようやくブルックナー自身の指揮によって初演が行われます。その後、1877年に更なる改訂が行われており、今回のオルガン版はこの1877年の改訂稿が用いられています。

ブルックナー自身は大きなオルガンを演奏することを好んでいたようで、1871年に完成したばかりのロイヤル・アルバート・ホールの巨大なオルガン(ヘンリー・ウィリス工房製造)にも魅了されました。このアルバムでハンスイェルク・アルブレヒトが使用したのは、ヘンリー・ウィリスの孫"ウィリスIII世"が製造したオルガンで、こちらも4段鍵盤と78ストップを備えた壮麗な楽器。ロンドンに縁ある交響曲第2番を演奏するには最もふさわしい楽器と言えるでしょう。

毎回注目されるこのプロジェクトのための新作は、イギリスの作曲家デイヴィッド・マシューズの「ブルックナーの第2交響曲の緩徐楽章による瞑想」です。他にはブルックナーの詩篇第150篇のオルガン版。こちらは交響曲と同じくエルヴィン・ホルンによる編曲版が収録されています。
(ナクソス・ジャパン)

『ブルックナー:オルガン編曲による交響曲全集 Vol.3』
【曲目】
1. ブルックナー: 詩篇150篇 WAB 38 - ソプラノ、合唱とオーケストラのために(1892)
(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
2. デイヴィッド・マシューズ (1943-): ブルックナーの第2交響曲の緩徐楽章による瞑想
ブルックナー・フェンスター III -オルガンのために(2021)

ブルックナー: 交響曲第2番 ハ短調 WAB102/1877年版
(エルヴィン・ホルンによるオルガン編)
3. I. Moderato
4. II. Andante. Feierlich, etwas bewegt
5. III. Scherzo. MaBig schnell - Trio. Gleiches Tempo
6. IV. Finale. Ziemlich schnell

【演奏】
ハンスイェルク・アルブレヒト(ウィリス-オルガン)

【録音】
2021年8月5-9日
ウェストミンスター大聖堂、ロンドン(UK)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ANTON BRUCKNER

掲載: 2021年11月19日 12:00