世界初録音!ウォード&アーヘン響によるレオ・ブレッヒ:歌劇“アルプス王と人間嫌い”(2枚組)
[Capriccio Records 公式チャンネルより]
アーヘンに生まれたレオ・ブレッヒは神童ピアニストとしていち早く活躍。後にベルリンでピアノと作曲を学び、やがてベルリン宮廷歌劇場(後に国立歌劇場)の音楽総監督に迎えられます。ナチスが政権を取るとユダヤ系のブレッヒはドイツ国内での活動の場から追われてしまいますが、戦後はベルリンに戻り、ベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督を務めました。1910年代半ばには早くも録音活動を行っており、レコード・ファンには特になじみ深い名前です。
この歌劇《アルプス王と人間嫌い》は1902年頃に作曲された彼の5番目の歌劇。ドレスデン宮廷歌劇場で初演された際、センセーショナルな成功を収めました。しかしナチスにより彼の全ての作品が上演禁止されたため、この歌劇も忘れられてしまいましたが、先にCAPRICCIOからリリースされた管弦楽作品全集(C5481)に続き、彼ゆかりのアーヘンのオーケストラと合唱団の演奏で蘇りました。オーストリア帝国の時代、俳優、劇作家として活躍したフェルディナント・ライムント(1790-1836)の同名小説を題材としたこの作品は、人間嫌いの男が、偏執狂的な不信感で家族や使用人を恐怖に陥れるも、超自然的な存在の采配により自身の振る舞いを反省するという物語。
ワーグナーやフンパーディンクを思わせる重厚なオーケストラの音色に加え、高尚さとコミカルさを持ち合わせた聴きごたえのある1作です。歌劇の余白には2つの軍隊行進曲が収録されています。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
レオ・ブレッヒ(1871-1958):歌劇《ALPENKÖNIG UND MENSCHENFEIND アルプス王と人間嫌い》 全3幕
台本: リヒャルト・ブラツカ
原作: フェルディナント・ライムントの同名小説(1903)
[CD1]
1. 序曲
2-11. 第1幕
[CD2]
1-5. 第2幕
6-14. 第3幕
2つの軍隊行進曲 Op. 23
15. No. 1 Einmarsch
16. No. 2 Ausmarsch
【演奏】
アストラガルス: アルプス王…ローナン・コレット(バリトン)
ラッペルコップ: 人間嫌い…フロウルフル・セイムンゾン(バリトン)
マルテ: ラッペルコップの娘…ソーニャ・ゴルニク(ソプラノ)
ザビーネ: ラッペルコップの妻…イリーナ・ポポヴァ(メゾ・ソプラノ)
ハンス: 音楽家…ティルマン・ウンガー(テノール)
リーシェン: 案内人…アンヌ=オロール・コシェ(ソプラノ)
ハバクク: 案内人…ファン・ヒュンジン(テノール)、他
アーヘン歌劇場合唱団
(合唱指揮…ヨーリ・クロンプ)
アーヘン交響楽団
クリストファー・ウォード(指揮)
【録音】
2021年5月8-10日、Aachen Eurogress(ドイツ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年08月10日 00:00