『ブリュッヘン+新日本フィルの音楽遺産2』(4枚組)~シューマン、シューベルト、ハイドンの交響曲、他
ブリュッヘン+新日本フィルの音楽遺産2
抜群のコンビネーションを見せた「ブリュッヘン+新日本フィル」。ベートーヴェン全集の衝撃のリリースは、ブリュッヘンの当意即妙なアイディアにオケが見事な反応を示す好演として絶賛されました。今回はその名コンビによる第2弾。ラモーからシューマンまでのヨーロッパ音楽を俯瞰する名曲揃い。ブリュッヘンという人は融通の利かない学究一途からは対極にいる音楽家であります。いわば常にエキサイティングな演奏を目指す一流のエンターテイナーであり、それだからこそ他の古楽器指揮者とまるで異なる次元に位置しています。宇野功芳氏がブリュッヘンを賞賛したのも頷ける面白演奏ばかりです。シューマンの第4番などはこの曲がもはやベートーヴェンの第7番と相似形であることを示した個性豊かな演奏。第2番は巨匠にとって音盤としては初のレパートリー、イキイキ艶やかな快演。。モーツァルトの第31番は何と第2楽章の異稿、通常稿の順番で演奏し、全四楽章の交響曲で演奏する異端ぶり。ブリュッヘンの旧録は通常版でしたので必聴!
(東武商事)
ブリュッヘン+新日本フィルの音楽遺産2
【曲目】
CD1
(1)ラモー:歌劇「ナイス」序曲とシャコンヌ
(2)シューマン:交響曲第2番
(3)シューマン:交響曲第4番
CD2
(4)モーツァルト:交響曲第31番「パリ」(四楽章版)
(5)シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」
CD3
(6)ハイドン:交響曲第102番、
(7)ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」
CD4
(8)ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
(9)アンコール(ハイドン:交響曲第104番~第4楽章)
【演奏】
フランス・ブリュッヘン(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
【録音】
(1)(2)(4)2005年2月18日すみだトリフォニーホール(第381回定期演奏会)
(3)2007年1月26日すみだトリフォニーホール(第412回定期演奏会)
(5)2005年2月25日サントリーホール(第382回定期演奏会)
(6)-(9)2009年2月28日すみだトリフォニーホール(ハイドン特別演奏会)
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ブリュッヘンとモダン・オケのCDは初登場!
新日本フィルとのベートーヴェン交響曲全集!
巨匠フランス・ブリュッヘン(1934-2014)が愛した新日本フィルとのベートーヴェン全集が登場。ブリュッヘンにとってモダン・オケとの録音が世に出るのは世界初となります。元々長身痩身の人でしたが、この時期はさらに痩せて眼光の鋭さが目立ちます。演奏は生命力が漲るこの眼光通りの見事さです。ピリオドアプローチだからこそ正しい演奏であるという単純な図式とは一線を画する類まれな統率力と斬新なアイディアに満ちたベートーヴェン。アジテーション溢れる表現者ブリュッヘンの面目躍如の趣があります。録音も上々で、未亡人、ソリスト、合唱団のリリース快諾も頷ける一品。美麗夫婦箱による装丁。オーケストラの配置はヴァイオリン両翼。右サイドにチェロ、左サイドにヴィオラ、コントラバスとなっております。
安田和信氏による解説より
音楽に内在する意味を聴き手に印象づけるために興味深い工夫が仕掛けられていた点も興味深かった。第3番《英雄》の冒頭で指揮台に上がるや否や、拍手も収まらぬまま、いきなり主和音2連発をお見舞いした時、聴き手の多くは驚愕したはず。また、第9番終楽章で、それまで舞台にいなかったバリトン歌手が袖からさっと姿を表し、手振りを交えながら「おお友よ、このような音ではなく」と歌い始めたのもユニークだった(他の独唱者たちはその後に入場)。ブリュッヘンは、歴史的な情報からヒントを得る演奏解釈に取り組み続けてきたパイオニアではあるが、作品の特徴を聴き手に伝えるためならば、いろいろな手段を使うのも躊躇わないのだろう。
(東武商事)
ベートーヴェン:交響曲全集
CD1
交響曲第1番 [10:02][8:28][3:39][5:58]
交響曲第3番「英雄」 [18:55][13:41][5:34][12:04]
録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール
CD2
交響曲第2番 [12:34][10:32][3:38][6:21]
録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール
交響曲第6番「田園」 [11:37][11:54][5:36][3:15][9:03]
録音:2011年2月16日すみだトリフォニーホール
CD3
交響曲第4番 [11:41][9:04][5:33][6:49]
交響曲第5番「運命」 [7:00][9:21][5:01][10:05]
録音:2011年2月11日すみだトリフォニーホール
CD4
交響曲第8番 [9:33][4:17][4:28][7:38]
録音:2011年2月21日サントリーホール
交響曲第7番 [14:38][8:14][8:56][8:41]
録音:2011年2月16日すみだトリフォニーホール
CD5
交響曲第9番「合唱付き」 [14:38][13:32][12:21][23:04]
録音:2011年2月21日サントリーホール
【演奏】
フランス・ブリュッヘン(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
(CD5)栗友会合唱団
リーサ・ラーション(S)
ウィルケ・テ・ブルメルストゥルーテ(A)
ベンジャミン・ヒューレット(T)
デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Br)
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2023年11月22日 16:00