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世界初録音!オリヴァー・トリンドル『ヨーゼフ・ラーボア:左手のためのピアノ協奏曲集 - ヴィトゲンシュタインのための協奏曲集』

ヨーゼフ・ラーボア

ラヴェル、プロコフィエフ、コルンゴルト...左手ピアノ協奏曲の歴史を拓いたラーボア作品を世界初録音!

ドイツ生まれのピアニスト、オリヴァー・トリンドルとCAPRICCIOレーベルが取り組むヨーゼフ・ラーボア・プロジェクトに、待望の左手のためのピアノ協奏曲が登場。

オーストリア生まれの作曲家ラーボアは3歳の時に失明しましたが、優れた音楽の才能を発揮して教師として大成しました。その門下にはシェーンベルク、アルマ・マーラー、パウル・ヴィトゲンシュタインらがいます。
ウィーンの名家に生まれたヴィトゲンシュタインはピアニストとしての未来を嘱望されながら第1次世界大戦でのけががもとで右手を失いますが、左手で演奏を継続することに挑み、家の資産を生かして名だたる作曲家に左手のためのピアノ協奏曲を委嘱、多くを自ら初演しました。それらは今日この分野の大きな財産となっています。
その端緒を開いたのがここに収められた作品群。それぞれKonzertstück 小協奏曲と題されていますが、演奏時間20分から25分の規模があります。第1番は主題と変奏、第2番と第3番は緩-急-フィナーレの3楽章構成。
いずれも後期ロマン派らしい楽想と楽器法で彩られて時にリヒャルト・シュトラウスの初期作品に通じる趣きがあり、ピアノ・パートは十分に聴き映えがするよう書かれていて、これまで録音が無かったのが不思議に思えます。
左手のためのピアノ音楽の歴史に関心のある人のみならず、後期ロマン派の音楽に興味のある人にお勧めしたい1枚です。
(ナクソス・ジャパン)

『ヨーゼフ・ラーボア:左手のためのピアノ協奏曲集 - ヴィトゲンシュタインのための協奏曲集』
【曲目】
ヨーゼフ・ラーボア(1842-1924):
1-5. 小協奏曲 第1番(1915) - 左手ピアノとオーケストラのために
1. Introduktion – Thema
2. Variation 1 + 2
3. Variation 3
4. Variation 4 – Intermezzo - Variation 5
5. Cadenza e Stretta

6-8. 小協奏曲 第2番(1917) - 左手ピアノとオーケストラのために
6. I. Adagio ma non troppo
7. II. Allegro
8. III. Finale

9-11. 小協奏曲 第3番(1923) - 左手ピアノとオーケストラのために
9. I. Largo
10. II. Allegro
11. III. Finale

【演奏】
オリヴァー・トリンドル(ピアノ)
ユージン・ツィガーン(指揮)
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団

【録音】
2023年1月9-13日
Ludwigshafen, Philharmonie(ドイツ)

総収録時間:68分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年12月19日 00:00