『ピアノ・ライブラリー - ウェストミンスター&アメリカ・デッカ・エディション』(21枚組)~ギュラー、ゼッキ、ファルナディ、ペトリ、モイセイヴィチらの希少音源を集成!
モノラル、ステレオ時代に各国のピアニストたちがその足跡を残した貴重な録音集 CD21枚組ボックス・セット
1950年から1963年にかけてのモノラルとステレオ時代、ウェストミンスターとアメリカ・デッカに行われたピアニストたちの貴重なアルバムの録音がまとめて発売されます。CD21枚組ボックス・セット。限定盤。演奏は伝説のピアニスト、クララ・ハスキルからブラジルのギオマール・ノヴァエスまで幅広く、ベンノ・モイセイヴィチやエゴン・ペトリはそのキャリアの後期を、イェルク・デームスやニーナ・ミルキナはそのキャリアの初期の目覚ましい活躍を記録しています。ドイツ、ロシア、フランス、ハンガリー、ルーマニア、アメリカなどそれぞれの国のピアノ演奏はその国の流派の特徴を示してもいますが、ハスキルやモイセイヴィチなどの個性的な芸術性も見逃せません。イェルク・デームスは現在ではバッハとベートーヴェンの演奏で評価されていますが、彼のフランクとフォーレの熟達ぶりは忘れられています。
1956年にレイモンド・レーヴェンタールがウェストミンスターに録音した4枚のソロLPは、それまでの数年間演奏できなかった彼がスタジオに戻った記念碑的なアルバムです。ベートーヴェンのソナタやスクリャービンの前奏曲からよく知られたアンコール曲までのレパートリーが収められています。これらのLPの抜粋が以前にCDとして発売されたことはありますが、アルバム全曲が収録されるのは初めてです。このセットではイェルク・デームスのフォーレ、エディト・ファルナディのリストとJ.シュトラウスのワルツ・パラフレーズ集、レイモンド・レーヴェンタールのベートーヴェン・ソナタとアンコール集、ニーナ・ミルキナのスカルラッティとC.P.E.バッハのソナタ集、エゴン・ペトリの『月光』ソナタが初CD化となっています。ペトリに関してはこの『月光』のオリジナルLPのカップリング曲、『悲愴』と『熱情』のソナタ、1956年6月の同じセッションで録音された『ハンマークラヴィーア』ソナタとブゾーニの『対位法的幻想曲』も収録されています。また1963年にギオマール・ノヴァエスがアメリカ・デッカに、1955年にカルロ・ゼッキがウェストミンスターに行った2つのシングル盤LPも初CD化です。そしてフランスのピアニスト、ヨウラ・ギュラーによる3曲のショパンのマズルカは初発売となります。
ブックレットにはピアノ専門家のマーク・エインリーによる解説、アーカイヴ写真が掲載されています。新規リマスタリング。オリジナル・ジャケット仕様。録音時間は17時間を超えています。
「デームスはフランス音楽の良さを完璧に発揮するだけでなく、敬意を表している。そのアプローチは温かみがあり、繊細で、時に力強いが決して無理はしていない。そしてウェストミンスターが彼のピアノの音色を自然に輝かせている」――『ハイ・フィデリティ』誌(イェルク・デームスのフォーレの演奏について)
「ここでのハスキルは温かさと優雅さを持って演奏し、全体を把握し、細部にまで素晴らしい注意を払い、絶好調である……その装飾音は巧みだが凝り過ぎず、その音色は常に美しく統制されている」――『ハイ・フィデリティ』誌(クララ・ハスキルのスカルラッティの演奏について)
(ユニバーサル・ミュージック/IMS)
《CD1》
フランク:
1-3) 前奏曲、コラールとフーガ
4-6) 前奏曲、アリアと終曲
【演奏】イェルク・デームス(ピアノ)
【録音】1952年5月-6月、ウィーン
《CD2》
フォーレ:
1) 即興曲第1番変ホ長調Op.25*
2) 即興曲第2番ヘ短調Op.31
3) 即興曲第3番変イ長調Op.34*
4) 即興曲第4番変ニ長調Op.91
5) 即興曲第5番嬰ヘ短調Op.102
6) 主題と変奏嬰ハ短調Op.73
7) 舟歌変ホ長調Op.70
8) 夜想曲第6番変ニ長調Op.63
【演奏】イェルク・デームス(ピアノ)
【録音】1955年9月、ウィーン
《CD3》
1-9) リスト:ウィーンの夜会S.427(シューベルトによる「ワルツ・カプリス」)*
【演奏】エディト・ファルナディ(ピアノ)
【録音】1955年
《CD4》
ゴドフスキー:
1) J.シュトラウス2世のワルツ『芸術家の生活』による交響的変容*
2) J.シュトラウス2世の喜歌劇『こうもり』による交響的変容*
3) J.シュトラウス2世のワルツ『酒、女、歌』による交響的変容*
4) エルンスト・ドホナーニ:宝のワルツ(J.シュトラウス2世の喜歌劇『ジプシー男爵』より)*
5) シュルホフ:ピツィカート・ポルカ(J.シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウスによる)*
【演奏】エディト・ファルナディ(ピアノ)
【録音】1955年
《CD5》
1-11) D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ(嬰ハ短調K.247/ト長調K.2/ハ長調K.132/ト短調K.35/変ホ長調K.193/ヘ短調K.386/ヘ短調K.519/イ長調K.322/ロ短調K.87/ハ長調K.515/ヘ長調K.437)
12) [録音進行のアナウンス]
ショパン:
13) マズルカ ヘ短調Op.7 No.3**
14) マズルカ変ニ長調Op.30 No.3**
15) マズルカ ハ長調Op.56 No.2**
【演奏】クララ・ハスキル(1-11)、ヨウラ・ギュラー(13-15)(ピアノ)
【録音】1950年10月、スイス、ヴィンタートゥール(1-11)、1951年12月(13-15)
《CD6》
ベートーヴェン:
1-3) ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13『悲愴』*
4-6) ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27 No.2『月光』*
7-9) ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57『熱情』*
【演奏】レイモンド・レーヴェンタール(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD7》
スクリャービン:
1) 幻想曲ロ短調Op.28
2) 詩曲『焔に向かって』Op.72
3-7) 5つの前奏曲Op.74
8-31) 24の前奏曲Op.11
【演奏】レイモンド・レーヴェンタール(ピアノ)
【録音】1956年5月-6月、ニューヨーク
《CD8》
1) ドビュッシー:月の光(『ベルガマスク組曲』より第3曲)
2) リスト:『愛の夢』S.541より第3番
3) サン=サーンス(ゴドフスキー編):白鳥(『動物の謝肉祭』より)
4) ラフマニノフ(R.レーヴェンタール編):ここは素晴らしい場所Op.21 No.7
5) ブラームス:ワルツOp.39 No.15*
ショパン:
6) 夜想曲嬰へ長調Op.15 No.2*
7) 夜想曲変ホ長調Op.9 No.2*
8) 伝承曲(R.レーヴェンタール編):グリーンスリーヴズ
9) ショパン:ワルツ嬰ハ短調Op.64 No.2*
10) マスネ:エレジー(劇音楽『復讐の三女神』より)(ピアノ編)
11) ルビンシテイン:ロマンス(『サンクトペテルブルクの夜会』Op.44より第1曲)
12) シューマン:トロイメライ(『子供の情景』Op.15より第7曲)*
13) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27 No.2『月光』より第1楽章*
14) シューベルト(リスト編):セレナード(『白鳥の歌』D957より)
15) メンデルスゾーン(リスト編):歌の翼にOp.34 No.2(S.547 No.1)
16) ショパン:即興曲第4番嬰ハ短調Op.66『幻想即興曲』*
【演奏】レイモンド・レーヴェンタール(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD9》
1) デラ・チャイア:トッカータ ト短調
2) J.S.バッハ:トッカータ ハ短調BWV911
3) ツェルニー:トッカータ ハ長調Op.92
4) シャルル=ヴァランタン・アルカン:トッカータ ハ短調Op.75
5) シューマン:トッカータ ハ長調Op.7
6) プロコフィエフ:トッカータOp.11
7) ドビュッシー:トッカータ(『ピアノのために』より第3曲)
8) ラヴェル:トッカータ(『クープランの墓』より第6曲)
9) ジェロビンスキー:トッカータ ハ長調Op.19 No.1
10) レイモンド・レーヴェンタール:スカルラッティ風トッカータ
11) メノッティ:歌劇『泥棒とオールドミス』の主題によるリチェルカーレとトッカータ
【演奏】レイモンド・レーヴェンタール(ピアノ)
【録音】1955年7月、ニューヨーク
《CD10》
1-12) D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ(変ロ長調K.190/イ長調K.208/ニ短調K.396/ヘ短調K.481/嬰ヘ短調K.447/変ホ長調K.507/ト短調K.450/ニ長調K.161/ニ長調K.29/へ長調K.107/ト長調K.125/ハ長調K.527)*
【演奏】ニーナ・ミルキナ(ピアノ)
【録音】1956年4月、ウィーン
《CD11》
C.P.E.バッハ:
1-3) 鍵盤のためのソナタ ヘ短調*
4-6) 鍵盤のためのソナタ イ短調*
7-9) 鍵盤のためのソナタ イ長調*
10-12) 鍵盤のためのソナタ ニ長調*
【演奏】ニーナ・ミルキナ(ピアノ)
【録音】1956年4月、ウィーン
《CD12》
ベートーヴェン:
1-3)ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27 No.2『月光』
4) アンダンテ・ファヴォリ へ長調WoO57
5-7) ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調Op.81a『告別』
8) シューマン:予言の鳥(『森の情景』Op.82より第7曲)
【演奏】ベンノ・モイセイヴィチ(ピアノ)
【録音】1961年8月、ニューヨーク
《CD13》
シューマン:
1-8) クライスレリアーナOp.16
9-21) 子供の情景Op.15、22)『3つのロマンス』Op.28より第2曲
23) アラベスク ハ長調Op.18
【演奏】ベンノ・モイセイヴィチ(ピアノ)
【録音】1961年8月、ニューヨーク
《CD14》
1-15) ムソルグスキー(B.モイセイヴィチ編):組曲『展覧会の絵』
16-36) シューマン:謝肉祭Op.9
【演奏】ベンノ・モイセイヴィチ(ピアノ)
【録音】1961年8月、ニューヨーク
《CD15》
1) ショパン:舟歌Op.60*
ドビュッシー:
2) アナカプリの丘(前奏曲集第1巻より第5曲)*
3) グラナダの夕べ(『版画』より第2曲)*
4) 金色の魚(『映像』第2集より第3曲)*
5) ミンストレル(前奏曲集第1巻より第12曲)*
リスト:
6-7) 2つの演奏会用練習曲S.145(第1曲:森のざわめき/第2曲:小人の踊り)*
8)『愛の夢』S.541より第3番*
9) 忘れられたワルツ第1番嬰へ長調S.215 No.1*
10) ハンガリー狂詩曲第10番ホ長調S.244 No.10*
【演奏】ギオマール・ノヴァエス(ピアノ)
【録音】1963年2月、ニューヨーク
《CD16》
ベートーヴェン:
1-3) ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13『悲愴』
4-6) ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27 No.2『月光』*
7-9) ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57『熱情』
【演奏】エゴン・ペトリ(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD17》
1-4) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106『ハンマークラヴィーア』
【演奏】エゴン・ペトリ(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD18》
1-9) ブゾーニ:対位法的幻想曲
J.S.バッハ(F.ブゾーニ編):
10) 目を覚ませと呼ぶ声が聞こえBWV645
11) 汝にこそわが喜びありBWV615
12) われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよBWV639
13) 今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよBWV734
14) ブクステフーデ(E.ペトリ編):主イエス・キリストよ、われら汝に感謝すBuxWV224
J.S.バッハ(E.ペトリ編):
15) 汝の御座の前に、われ進み出でBWV668
16) メヌエットBWV841-843(『ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのための音楽帳』より)
17) 羊は安らかに草を食み(カンタータ『楽しき狩こそ我が悦び』[狩のカンタータ]BWV208より)
【演奏】エゴン・ペトリ(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD19》
J.S.バッハ(ブゾーニ編):1-2)トッカータとフーガ ニ短調BWV565、3-5) トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV564、6-7) 前奏曲とフーガ変ホ長調BWV552、8-9) 前奏曲とフーガ ニ長調BWV532
【演奏】エゴン・ペトリ(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD20》
1) メンデルスゾーン(リスト編):劇音楽『真夏の夜の夢』より結婚行進曲と妖精の踊りS.410
2) グノー(リスト編):歌劇『ファウスト』のワルツS.407
3) ベートーヴェン(リスト編):アデライーデS.466
リスト(ブゾーニ編):
4) メフィスト・ワルツ第1番S.514
5) モーツァルトの歌劇『フィガロの結婚』の2つの主題による幻想曲S.697
【演奏】エゴン・ペトリ(ピアノ)
【録音】1956年6月、ニューヨーク
《CD21》
1-2) D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ(ハ長調K.159/ト長調K.259)*
J.S.バッハ:
3) 前奏曲とフーガ第13番嬰へ長調BWV858(『平均律クラヴィーア曲集』第1巻より)*
4) 2声のインヴェンション第11番ト短調BWV782*
5-7) モーツァルト:ピアノ・ソナタ第9番ニ長調K.311*
ショパン:
8) マズルカ ロ短調Op.41 No.1*
9) マズルカ イ短調Op.17 No.4*
10-22) シューマン:子供の情景Op.15*
【演奏】カルロ・ゼッキ(ピアノ)
【録音】1955年秋
*初CD化
**初発売
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2024年08月07日 00:00