iLL(4)
〈Dead〉がネガティヴな意味なんだってことは、後から知った
――確かに、いい意味での頑固さみたいなのがiLLの作る音楽からは伝わってきますね。俺にしかできないことをやるんだ、みたいなこだわりとか。その自覚はどの程度ありますか?
「んー…………そこに関してはけっこういろんな気持ちが渦巻くけど…………意識しているわけではないですね。ただ、どうせならおもしろいことをやろうよっていう思いはあります。周囲の音楽のことがどうとか、そういうのはあまりなくて、ただ〈ああ、こういうのもあるんだ〉って刺激を受けるような音楽が聴きたいっていうだけで」
――それが、作り手としての姿勢の根幹なんだ。自分にとって刺激的な音楽を自分の手で作るという。
「そうですね。僕は音楽をたくさん聴くような感じでもないんで。そこに左右されることはあまりないんですよね」
――ところで、“Deadly Lovely”というタイトルだけど、これまでの作品でもけっこう〈Dead〉という言葉を使っていたりしますよね? 〈死〉という言葉にはどういうイメージを持っているの?
「〈Dead〉って言葉が実はネガティヴな意味なんだってことは、けっこう後から知って」
――もっと幻想的な言葉として捉えてた?
「いや、〈終わり〉とかですね」
――無意識に〈Dead〉という言葉が出てくる?
「うん。割と使うかな。なんでだろう、個人的に火葬場とか葬式には2回しか行ってないし、しかも子供の頃だから、人が死ぬとかどうとかっていう意識もあまりなくて。悲しいという気持ちも、死そのものより、死ぬ前の〈この人死んじゃうかも〉っていう状態がピークだと思っているから…………まあ、言葉として割と好きというのはあるかな。〈終わり〉とか〈死〉とか、潜在的に好きなのかもしれない。潜在的に、あるいは無意識で」
――個人的に〈俺、死ぬかも〉と感じた時はある?
「うん、2回くらいあったかな……まあ、身内の誰かが死んだりしたら、死への意識が変わるのかもしれないですね」
▼iLLの近作を紹介
★☆★☆★ iLL 『Force』 Live情報
日時 : 2009年10月30日(金)
開場/開演:18:00/19:00
会場 : 代官山 UNIT
料金:前売 3,500円(税込) without 1drink(ALL STANDING)
※各プレイガイドにて9月5日より一般販売開始(pia/Lawson/e+/gan-ban)
問合せ : HOT STUFF PROMOTION(03-5720-9999)
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