INTERVIEW(1)――自分たちが持っているものを活かそうと
自分たちが持っているものを活かそうと
――前作『アンテナ』から1年4か月ぶりの新作完成ですね。アルバム制作は、いつ頃から?
ユウ「この年明けですね。正月とかは休んでたんですけど、それまで曲作ってたりして、1月にリハを始めて、2月はライヴがあって、3月から録りはじめました」
――ライヴで演奏していた曲がありましたけど、出来たらすぐやろう、みたいな?
アッコ「去年から出来てた曲は去年からやってたけど、今回はわりと、出来たらライヴでやろうよ、みたいな曲が出来てきたんで、そういうのはどんどんやってく方向で」
――スタジオで練り上げる前に、ライヴでやっちゃおうって?
ユウ「まあそうですね。将来的にライヴでバンバンやれそうな曲は、やって感覚を掴みたいというか」
――そのほうが自分たちでも消化しやすい?
アッコ「レコーディング前にライヴでやると全然違うので、できるだけやろうと」
――新作は曲がヴァラエティーに富んでいて楽しいんですけど、こういう曲が出来たから、次は違う感じの曲にしよう、とか考えながら作っていった?
アッコ「全体のバランスを見ながら、こういう曲があるから、とかいうのはいままでもやってたんですけど、今回は最初から明確に、和風テイストのがあって、サーフ・ロックがあって、とか。テーマというか、こういう曲を作ろう、みたいのは、最初からあったよね?」
ユウ「うん、あった」
――それはアルバムのテーマとか、何か思うところがあって?
アッコ「アルバム全体のテーマとかは、ないんですけど、より自分たちが持っているものを活かそう、じゃないけど(笑)。いままでやっってきたなかで、〈こういうのがGO!GO!7188ぽいよね〉って思われてたり、自分たちが思ってる部分だったり。そういうのを、自分たちで〈こんな感じかなあ?〉みたいにやっていくというか。流れで出来たものではなくて、そこをめざしたというのはあります」
――従来の自分たちのイメージを広げたいとか?
アッコ「うんうん、たぶん〈何やってもいいよね〉みたいな、自信じゃないけど、そういう感じはやっぱりあって。あったうえで、和のテイストは自分たちの持ってる強みだったりするし。〈今回の和風はこういう感じ〉とか」
――和風の曲が出来たね、じゃなくて、こういう和風の曲にしよう、という明確な意思を持って作品の方向性を決めていく感じ?
ユウ「うん、そうですね」
――前作『アンテナ』で、〈GO!GO!ってこうだよね〉という感じが全面に出ていたような気がしていたんですけど、そうでもなかった?
アッコ「あの時は、逆に、そういうアイテムを使って遊んでるような感じ」
――曲それぞれの〈こんな感じ〉というキーワードには、他にどんなものが?
ユウ「歌謡曲っぽい感じとか、シリーズものとかね(笑)。毛シリーズ」
――続編3つめですね(笑)。
ユウ「あと、バラードはいつも作ってるし。今回入ってる“バラード”っていう曲は、10年以上前に出来てた。あとは、ライヴでいつもやりたいような曲だったりとか。あと、2人のコーラスが効いてる曲だったりとか。そいういう感じですかね」
――どのキーワードがどの曲にあたるのか、だいたいわかりますね(笑)。1曲目“エオエオエ”からおもしろいコーラスですけど、ヒントとかあったんですか?
ユウ「今回、そういう曲がいっぱい出来たんですよ。掛け合い的な。何となく、〈これ、こうしたらいいじゃん?〉てのが、いっぱい閃いた」
――2人の声が、さらに楽器みたいに欠かせない要素になってきているのかな?
ユウ「そうですね。私の声では出ない音域だったりとか、こうしてほしいけど私ではない、みたいなところを、アッコの声で表現できたりするし。そういうのが活かせた気がしますね」
――コーラスだけじゃなくて演奏もそうですね。ギター・リフをどう使うかとか、音のコンセプトや目的も明快な感じがする。
アッコ「それぞれの役割が、はっきりしてる気がする。それを、楽しんでできた感じ」