INTERVIEW(3)――脳の回路が切り替わった
脳の回路が切り替わった
——そこからいまに至るという感じですね。
Konnie「いや、サウンドはそこからさらに変化していく感じです。それまでは僕ら結構生音っぽいサウンドをやってたんですけど、その〈SUMMER SONIC 08〉でいろいろ他のバンドに影響を受けていくんですよ」
——2008年の〈SUMMER SONIC〉って確か、ダズ・イット・オフェンド・ユー・ヤー!とかペンデュラムとかエレクトロニックな音をダイナミックに聴かせるバンドが目白押しでしたよね。復活モードのプロディジーも出てましたし。
Konnie「ダズ・イットも観たし、フレンドリー・ファイアーズも観たし、そこで話せたりもするじゃないですか。それで、いままでは〈バンドなんだから〉ってエレクトリックなパーツを線引きして切り離していたんだけど、彼らのバンドを観たら、もう振り切って激烈にやってるわけですよね。絶対ベッドルームで過激な打ち込みを作ってるのに、〈最高じゃん、やろうぜ〉みたいな。そういう荒々しいノリが本当に新鮮で、バンドをやるうえでの脳のチャンネルというか回路が切り替わったんですね」
——ゼロ年代はエレクトロというキーを通して本当にジャンルというものが解体されて、ボーダレスなサウンドやユニークなミックスの手法が出てきたわけですが、それを直に体感されたということですね。何か、彼らと話したときの印象的な言葉とかありました?
Konnie「同じステージで共演させていただいた某アーティストさんが、〈とりあえずDJとかバンドとかじゃなくて、音楽は曲で楽しむこと、踊ることを楽しむこと〉って言ったのかな。要はクラッシュかビートルズかとか、ダンス・ミュージックかロックかとか、そういうのを切り離す考え方自体がおかしいって言っていて、〈だからあんなにエグイことができるのか?〉って思いましたね」
——そこからさらにNEON GRAVITYの音は雑多に、エレクトロニックな要素が大々的に入ってグルーヴもパワフルになっていくわけですね。『db』の前半とかかな?
Konnie「そうですね。まさにその後に出来た曲です」