INTERVIEW(3)――単純に格好いいもの
単純に格好いいもの
――(笑)じゃあ、音楽性の方向に話を戻しますけれども。メジャー・デビューの頃の自分たちといまを比べるとどうでしょう?
YOMI「基本的なものは変わってない気はしますね。ただその当時は違うフィールドになったということで、背伸びしている感もあったんじゃないかな。いまはどちらかと言うと、単純にバンドとして格好いいものを作っていこうという――自分たちが自然体でいられている気がする。世に認められるように曲をあえてポップにして聴きやすい感じにするんじゃなく」
柩「当時は一杯一杯でやりきれてなかったというか、視野が狭かったと思います。いまはやりたいことにちゃんと手が届くようになってきている。そういう成長ですかね」
――ベスト盤の収録曲のなかで、特に自分たちのターニングポイントになったと思える楽曲はどれだと思います? まず〈Disc-1〉のほうだと?
柩「“東京傷年”はいまでもライヴでよくやるんですけど、すごく盛り上がるんですよ。ライヴで盛り上げるときのキーになる1曲になっている。大事な曲ですね」
――〈Disc-2〉 のほうでは?
柩「やっぱり“the WORLD”かな。当時は移籍を経験したことがなかったし、〈どうなるんだろう?〉というのもあって。タイアップの話をいただいたのがアニメ〈DEATH NOTE〉というすごく大きなものだったし。その話をいただいてから曲作りに入ったんで、5人のイメージが向かう方向もいっしょだったし。バンドの知名度も広げてもらったし、責任感も高まったという曲ですね」
――移籍後は曲調の幅もどんどん広がっている感じがするんです。たとえば“レゾンデートル”で転調が入ってきたり、テクニカルな部分もフィーチャーしてきた感があって。
柩「“DIRTY”ではサビで急にテンポが変わったりするんですけど。ただ、転調とかそういうところも、意外とナイトメアのなかでは自然なことなんですよね。特殊なことをやってる意識はないんです。自分たちのなかに違和感はないので」
▼ナイトメアの2010年のシングル