インタビュー

スネオヘアー 『赤いコート』

 

スネオヘアー

 

スネオヘアーが、半年ぶりとなる新作ミニ・アルバム『赤いコート』をリリースする。前作『逆様ブリッジ』に続いてアニメ「荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ」のエンディング・テーマに起用された表題曲を含む全4曲を収録。疾走感あるアコースティック・ギターが新鮮なタイトル・トラックをはじめ、バラエティーに富んだサウンドと、メロディメイカーとしての尽きない才能を感じさせる一枚だ。12月25日には主演映画「アブラクサスの祭」も公開。そして〈サンダンス映画祭〉への正式招待も決定した。昨年の活動10周年ベスト盤リリースを経てレーベルを移籍し、ふたたびゼロからのスタートを切ったスネオヘアーの2010年。新作の背景にどんな思いがあったのか、さまざまな方向から語ってもらった。

 

 

ゼロスタートの2010年

 

――最初に、スネオヘアーにとっての2010年を振り返ってというテーマで話を伺おうと思います。去年のベスト盤以降、レーベルも移籍して、環境の変化という意味ではかつてない激変の一年だったんではないかと思うんですけれども。どうでしょう?

「うーん、まだいろんなものが形になっているわけではないんで、いまもその変化が現在進行形である感じではあるんですけれどね。レーベルもマネージメントも同時になくなって、いまはフリー、無所属ですからね。そこもいま、まさに動いているところではあるんですけれど。まあ、本当にゼロスタートでした。そこからが少しずつ動き出してきている感じではあって。去年にエピックの契約が切れてからは、映画の撮影があったので、音楽から少し離れていたんです。それが12月に終わって、今年の最初の頃は本当に音楽のことは何も考えてなかったですね。それに、プライヴェートでもいろんなものがなくなって、個人としても〈どうしようか?〉という感じになっていて。この先どうするか、あえて考えないようにするような時期だったんです。そういうときにキングレコードさんに声を掛けていただいて。そこからですね。また音楽を発信できるんだ、って思ったのは」

――仮に声が掛からなかったとしたら、どうなっていたと思います?

「稼働としては、映画に関する動き以外なかったでしょうね。音楽の活動はそこまでできてなかったかもしれない。あとは、インディーズ時代にライヴをやってたところに声を掛けてもらって、5月くらいに小さくやったくらいなので。あとはもう、とにかくプライヴェートでいろいろなことがあったんで、ひたすら何も考えないようにしようという時期がありました」

――実際、リリースがあってツアーがあってというサイクルから解き放たれたわけですよね。そこで音楽から離れて一度ゼロになった。そこから戻ってきたきっかけというのはどういうところでした?

「まあ、具体的にはオファーがあって、それを受けるというところからですかね。実際にリリースするというのが前提にあるところで気持ちも動き出したというのが大きいです」

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掲載: 2010年12月08日 17:59

インタヴュー・文・柴 那典