インタビュー

INTERVIEW(2)――自分が新鮮にいられる感じ

 

自分が新鮮にいられる感じ

 

――6月に「荒川アンダー ザ ブリッジ」のエンディン・グテーマとして『逆様ブリッジ』をリリースして、今回の『赤いコート』もその第2弾というわけですけれども。曲を作ったときにはアニメの主題歌ということは意識しました? それとも関係なく作った感じでした?

「関係なく、ですね。オーダーの仕方も〈アニメの内容に寄り添わなくても大丈夫です〉という感じだったんで。基本的には普段の曲作りと同じくやらせてもらいました」

――この曲のサウンドは疾走感あるアコースティック・ギターとパーカッションが印象的ですけれども。サウンド面でいうと、どういうアイデアから生まれた曲でしょうか?

「エレキ・ギターでアレンジしないってことですね。いつもはエレキ・ギターを重ねて厚みとか激しさを出すのが好きなんですけど、これはアコギとパーカッションでアレンジするという、人力感がおもしろいと思った。転がってくトルク感があるというか。それが新鮮だなと思って。たとえシーンとして新しいことでなくても、自分がとにかく新鮮にいられる感じがあって。おもしろいよね、新しいよね、って言いながら出来ましたね」

――ミニ・アルバムは4曲入りですけれど、サウンドとしては全部別の方向を向いていますよね。

「そうですね。統一感ないですね。それは、バラバラなものにしようというよりも、結果そうなった感じでしたね。まあ、統一感を出そうということは元々思ってませんでしたけど。4曲を通して何かを思ってもらおうというわけではなくて」

――それぞれの曲でのサウンドの狙いも訊きたいんですけれども。続いて2曲目の“Walk & Joy”は?

「これはとにかく素直なメロディーがあって。アレンジとしても、まっすぐに全体を聴かせられたらいいなってところですね。出来上がって〈ニューミュージックだね!〉って話をしたりしましたけれど」

――サビの〈信濃川〉という言葉が、耳に飛び込んでくる感じがすごくありますね。

「僕、新潟県の長岡市の出身なんですけど、地元のことを思って作ったんですよ。この言葉が強すぎるかなとも思ったんですけど、やっぱりこの固有名詞は外せないなと思って」

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掲載: 2010年12月08日 17:59

インタヴュー・文/柴 那典