インタビュー

TALK BATTLE(2)――プレイに人生が乗っかってる

 

プレイに人生が乗っかってる

 

雅×吉田一郎_2

 

雅-MIYAVI-「俺もそこまで、ぶっちゃけ画は描いてなかった。単純に好きなベーシストを集めてやりたかっただけの話だから、俺からしたらおのおのに対しての果たし状だし、〈どうなの? やれんのか?〉ぐらいの感じで出して、返ってきたものが全体で一つのうねりというか、ベーシストの意地というか意義というか、そういうものに最終的になったんだよね」

吉田「なってますね。なってますこれは」

雅-MIYAVI-「弾き手って、プレイに人生が乗っかってると思うんですよ。じゃなきゃ一郎くんも、あんな鬼畜のようなプレイはできないわけじゃないですか(笑)。彼にしかあのプレイはできないし、人生乗っかってるということがプレイから垣間見えるのは、すごく音楽的だなぁと思う。みんなやり方が違うんだけど、一郎くんは〈叫ぶベーシスト〉っていう感じ」

吉田「何も考えてないんですけどね。逆に僕は雅-MIYAVI-くんに対して、いろんなチャレンジをし続けている人特有の匂いを常に感じていたけど、それを今回本当に肌で感じられたし、それをぜひともお客さんに生でブチくらっていただきたいと思いますね。この人のギターは尋常じゃないです。完全に常軌を逸してます。もしもライヴを観たことがない方がいらっしゃったら、絶対に観たほうがいい。音楽的にとかなんじゃいかんじゃいとかいうのは、人それぞれにあると思うけど、とりあえず〈すごい!〉って全員が言うと思う」

雅-MIYAVI-「嬉しいですね。一郎先生にそう言われると」

吉田「私は先生じゃないから。学年は一個下ですから」

雅-MIYAVI-「見えない(笑)。というか俺、知らなかった。一個下なの? オッサンやな(笑)」

 

雅×吉田一郎_3
Photo by Yosuke Torii

 

吉田「だからね、完全に僕のなかで、雅-MIYAVI-が流行ってるんですよ。ブームがきてる。これは人に教えたいなと本当に思ってます。あのライヴはね、観るべきです。あの躁状態を体感すべきです。今回の音源ももちろんですけど」

雅-MIYAVI-「嬉しいね。いまはありがたいことに、世界中にファンベースがあって、応援してくれる人がいるわけですけど、俺はそこに甘んじたくないし、そういう人たちに対しても、もっと良い景色を見せたいし、音楽的な経験をしてほしいし、心から〈WOW!〉って言わせたい。特に海外に行ってから、その思いはすごく強くなった。〈日本人がロックやる意味があるんですか?〉ぐらいの感覚で来るからね、向こうは。そういうなかでいろんなものを見ていろんなことを感じて、自分のメッセージや生き方を歌っていくためには、自分にしかできないことをやらないといけないし、ギタリストとして、欧米のキッズが真似したくなるようなスタイルがないと絶対に駄目だと思った。俺がシンパシーを感じる人というのは、そういうマインドを共有できる人なんですよ。一郎くんにしても、385のMIYAちゃんにしても、こんな奴ら絶対に海外にいないんですよ。とにかくオリジナルで、それをナチュラルにやってる人たちに俺はすごく心惹かれるので」

――見事にそういう人だけが集ってると思いますよ。今回のe.p.には。

吉田「今回こうやってベーシストの方々が参加することで、〈こいつも弾いてる、あ、こいつもいる〉って思う人が一人でも多くいてくれたらいいなと思います。ただ本当にね、雅-MIYAVI-くんは観ないと駄目です。聴かないと駄目です。みなさん。僕が今日言いたいことはそれだけです。もし僕のベースを知ってくれていて、雅-MIYAVI-くんのライヴを知らない人がいらっしゃったら、激お薦めでございます」

 

カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2011年02月09日 18:00

更新: 2011年02月09日 21:27

インタヴュー・文/宮本英夫

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