こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

インタビュー

INTERVIEW(4)——セクシーなR&Bを!

 

セクシーなR&Bを!

 

YUKALI_A2

——“If this is love”も“Last Friend”も切ない恋の曲ですが、一方で本作には“Ooh…”というエロい曲も入ってたりするんですよね。

「そうですね(笑)。エロ・ソングです、ハイ」

——エロいというか、甘美なメイク・ラヴソング。“Last Friend”のあとに“Ooh…”が続くから、ギャップがたまらないなって(笑)。

「あはは。ギャップはあると思いますけど、やっぱり、そこは私もオトナの女子なんで。あと、R&Bだし。自分のなかに〈R&Bはセクシーでありたい〉っていうのがあるから。10年くらい前の日本のR&Bにはそういうのもあったと思うんですよ、Sugar Soulさんとか。けど、いまはあんまりないじゃないですか。だから、他人がやってないことをやりたいっていう自分もいるし、そういうエロスはみんなが持ってるものだと思うから」

——女性だってセックスしたいと思うわけでね。

「そう。女子も好きな人と素敵な夜を過ごしたいと思うわけで」

——しかも、この歌詞はちゃんとコトの流れを追っていて、リアリティーがあるんですよね。ムードが高まった2人が、ちゃんとシャワーを浴びに行く。

「フフフ。で、シャワー浴びに行ってからの〜、みたいな。でもそれくらい言っちゃっていいと思うんです、エロ・ソングは」

——トラックもまたエロいんですよね。水が滴る音でリズムを作ってたりして。

「ベッドが軋む音も入ってますからね。これは最初からエロ・ソングを作りたくて、T-SKに〈エロ・ソングを作りたいんだけど〉ってトラックを上げてもらったんです。私はそういうのも歌っていいキャラかなと、セクシャルなことをしっとり歌えるのも素敵かなって」

伝えたいという気持ち

 

——ここまで収録曲について話を訊いてきましたが、全体的に、YUKALIさんが曲を作るうえで大切にしているのはどんなことですか? どんな質感、雰囲気を求めてるというか。

「私のなかでは、曲って、1曲1曲が映画みたいな感じなんですね。1曲1曲にストーリーがあって、そのなかに伝えたいことがあって、っていう。その世界観は大事にしてますね」

——先程、お洒落な感じにこだわったという発言がありましたが、それも音作りのキーワードだったりします?

「お洒落ではありたいですね」

——そのお洒落感を、もうちょっと具体的な言葉にすると?

「私自身、あんまり音数が多いのは好みじゃなくて。少ない音で、その隙間に良いフレーズが鳴ってたり、いかに良い音が鳴ってたりするかっていう、そういうところにこだわっちゃいますね」

——では、歌ううえで大切にしていることは?

「世の中に歌の上手い人っていっぱいいると思うんですけど、(胸に手を当てて)ここにまでくるかこないかの壁ってあると思うんです。私はその壁を越えて伝えられたらいいなって思っています。R&Bのテクニックに走りすぎても伝わらなかったり、伝わる/伝わらないの境界線はわからないけれど、伝えたいという気持ちが強いです」

——これからシンガーとして本格的に活動していくわけですが、今後めざす理想のアーティスト像を教えてください。

「ライヴに来てくれるお客さんがどれだけ楽しんで、〈今日来て良かったな〉って思えるライヴができるかっていうこと。それを第一に考えてやっていきたいし、曲も作っていきたいと思います。まだまだ修行中だけど、私はライヴもちゃんと感動させられるようなアーティストになりたいから。生でちゃんとパフォーマンスできる人になりたいです」

——最後になりますが、最近、新しいユニットに参加したそうですね。

「ユニットというか、KM-MARKITさんが中心になってるTHE RAIDERSっていうプロジェクトで、私もその一員なんです。他には、山嵐のTAKESHI さんとか、Rude Playerzのメンバーとか、あと大阪のD-ONちゃんっていう女の子のラッパーとか、9人もいるんですよ。さらにSPHEREくんとHI-DさんとかL&Jとかもフィーチャリングで参加してる巨大プロジェクトなんです」

——大所帯だなあ。

「こちらでも、8月24日にアルバムをリリースさせていただけるんですけど、そのなかの2曲を私が歌っているんです。超イケイケの曲と、もう1曲はレイドバックしてる感じの曲で。その第1弾先行配信曲が6月29日リリースで、『IF THIS IS LOVE』とカブッているんですけど(笑)、YUKALIのソロ・プロジェクトとは違う感じです。海外視野の完全洋楽なプロジェクトで、みんながやりたいようにかっこいいものを追求したアルバムなので、そちらもぜひ聴いていただきたいです」

 

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2011年06月29日 18:00

インタヴュー・文/猪又 孝