インタビュー

INTERVIEW(2)――ダンスに出ることにこだわった

 

ダンスに出ることにこだわった

 

――遊びの延長から本気になっていくのに、何か決心した瞬間はあったんですか?

「ピンポイントで何か大きな出来事があったわけではないですけど、昔からひとつひとつ目標を立てる性格なんですよ。まず最初に掲げた目標が、MIGHTY JAM ROCKやったりシンガーのPUSHIMさんやMOOMINさんと同じ舞台に立つこと。だからまず、フライヤーに名前が乗らなくて何でもいいんで、とにかくダンスに出ることにこだわりました。ひとつ目標をクリアしたら、次はさらに大舞台の『Highest MOUNTAIN』とか『DANCEHALL ROCK』に出演する、そしてアルバムを出すって感じで。どっかにチャンスが転がってないか常にアンテナ張ってるし、チャンスがあれば絶対にモノにしたいんで」

――キャリアを振り返って、その最大のチャンスだったと思う出来事は?

「ROCK DESIREの結成13周年アニヴァーサリーに遊び行ったとき、NYからレッド・フォックスってDJが来てたんですよ。レコードで聴いてたアーティストのショーを目の前で観れる機会なんてそうないから、ミーハーな感じでステージのいちばん前で観とったんです。そしたらレッド・フォックスが〈さっきのシンガーいるか? ステージ上がってこい〉って感じで突然呼び込まれて。リハで歌を聴いてくれていたらしく、ほんまにおしっこチビるくらい緊張したんですけど、とりあえずこんなチャンスないと思って彼のヒット曲“Down In Jamaica”をいっしょに歌ったんです。僕リリックわからんかったんで、鼻歌ですけど(笑)。でもお客さんも凄い盛り上がってくれて。この日の出来事はめっちゃ自信になったし、ここで自分の名前を知ってくれた人も多かったと思うんです。あとは、MIGHTY JAM ROCKのみんなとフットサルしたことですね」

――フットサル? どういうことですか?

「それが初対面やったんですけど、せっかく挨拶できるなら歌い手としてアピールしなきゃと思ってデモCDを持っていって渡したんです。で、その翌週に会ったときBOXERくんから〈いっしょに曲作らへん?〉って言ってくれて。それで作ったのが、3年前のMIGHTY JAM ROCKのアルバム『BIG TIMERS』に収録された“STAND UP!”って曲やったんです。この曲があったから『DANCEHALL ROCK』にも呼んでもらえたし、自分のレゲエ人生のなかでバネになった出来事でしたね」

 

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掲載: 2011年07月20日 18:01

インタヴュー・文/馬渕信彦