インタビュー

INTERVIEW(2)——応援歌みたいなハッチャケた感じ

 

応援歌みたいなはっちゃけた感じ

 

――この曲は、この間のツアー・ファイナルのZepp Tokyoで初披露しましたけど。その時の手応えは?

対馬「あのときはけっこう念入りに、〈どうやってみんなに手を叩かせるか?〉ということで、ツカミからお客さんと俺らが一つになって曲に入りたいということが大前提で。お客さんに手を叩いてもらうためのツカミの候補、5パターンぐらいあったよね?」

光村「あった(笑)。それで本番前のスタッフを含めた打ち合わせで、最後の最後まで悩んで、〈よし、Bパターンで〉と(笑)。でもそこまで悩んでBパターンにしたのに、いざドラムのキックでドン!ドン!とやりはじめたときに、〈タイトルは“手をたたけ”です〉という前に、もうすでにお客さんが手を叩いていて、〈あれ?〉って(一同爆笑)」

――先にやられた(笑)。

光村「これを無理矢理Bパターンに持っていくのはもう違うなと思って、〈皆さんもう手を叩いてますけど、実は新曲のタイトルは“手をたたけ”です」と(笑)。でも、あの想像を超えた状況を目の当たりにして、ある意味ほっとしたというのもありましたけどね。〈これだったらイケるな〉と。新曲を初めて披露する瞬間は、お客さんも〈どんな曲なんだろう〉って窺いながら聴くから、それなりに盛り上がらないのはあたりまえなんですよ。様子見で。でもそういう曲じゃないし、様子を見てもらわないためにはどうしたらいいだろうってさんざん考えたにも関わらず、全然そんなのは杞憂だったというところがいちばんホッとしたし、この曲はもっとおもしろくなっていくだろうなという予感がしましたね」

――CDヴァージョンは、ライヴで聴いたときよりかなり分厚い音になってますね。ホーンとストリングスが大きくフィーチャーされていて。

光村「それはもともと僕のイメージとして、アメフトのハーフタイムショウでマーチング・バンドが出てくるみたいな感じをベースに作った曲だから、バンドでやるあかつきにはブラスも入れて、応援歌みたいなはっちゃけた感じを出したいんだよねという話をみんなにしてあったので。プロデューサーの岡野(ハジメ)さんともいろいろ話をして、そもそもこの曲はいわゆるオールディーズな、コード進行も昔からいろんなヒット曲で使われているようなものだし、元を辿れば昔のリズム&ブルースのパターンだったりするんで、その感じを真正面にアレンジしていくのが素敵なんじゃないか?と。ストリングスもリズム&ブルース感からきていて、豪華な感じというよりは、カッコいい感じのファンキーなストリングスというイメージがあって。ただ、思った以上にドラマティックにはなったなとは思いましたね」

 

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掲載: 2011年08月10日 18:01

インタヴュー・文/宮本英夫