猿軍団のモードセレクション!!――(2)
SIRIUSMO 『Mosaik』 Monkeytown(2011)
片付かなさが芸術の域に達した部屋ジャケが物語る、いわゆる〈オモチャ箱ひっくり返した系〉のユーモアを駆使したエレクトロ快作。センスのない人がコレをやっても単に滅茶苦茶になっちゃいそうなほどの、奇抜なサンプリングや捻れたビートの絶妙な構造に感服です。 *佐藤
SIRIUSMO 『Pearls & Embarrassments: 2000-2010』 Monkeytown(2011)
この手の音で10年も前の音源を引っ張り出すのは勇気がいるなと思った方、心配ご無用。デビュー直後から全然ヤバイんです。ジャズを反映したやや意外な初期の作風から現行のハイブリッドな魅力の謎を紐解く、変化の過程がおもしろい。*佐藤
ELAN 『Next 2 Last』 Monkeytown(2011)
モンキータウンからの最新リリースはこれ! シュローモらと活動を共にするサンディエゴ在住のビートメイカーで、いわゆるLA系の深みとボーズ・オブ・カナダ的なサイケ感覚を織り交ぜた豪快なビートが魅力的です。ラスティに通じる……というのも誇大広告ではないと思うよ! *出嶌
『50 Weapons Of Choice #10-19』 50 Weapons(2011)
レーベル発の12インチをまとめたコンピ・シリーズながら、第1弾は一部ショップ限定流通につき悪しからず。この第2弾ではファルティDLやベンジャミン・ダメージらのファンキーな手捌きがクールで格好良い。モードセレクター曲のボク・ボク・リミックスも! *出嶌
COSMIN TRG 『Simulat』 50 Weapons(2011)
ベース・ミュージックのフィルターを通過したテクノ・アクトも珍しいものではなくなったが、そのなかでも頭一つ抜け出ているルーマニアの異才。耳に心地良く侵入し、脳をマッサージするかのような空気振動の妙技は、音響的快感を欲した時の家聴きにもばっちり対応。 *佐藤
ANSTAM 『Dispel Dances』 50 Weapons(2011)
50ウェポンズのコンピに抜擢されて急速に知名度をアップしてきた新鋭。この初のアルバムに先駆けてはレディオヘッド“Separator”のリミキサーに大抜擢されてもいる。トムさんの傾倒ぶりが少し心配になるけど、それもやむなしのインダストリアル・テック・ステップ弾。 *出嶌
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2011年11月22日 18:15
更新: 2011年11月22日 18:15
ソース: bounce 338号 (2011年11月25日発行号)
ディスクガイド/佐藤大作、出嶌孝次