インタビュー

INTERVIEW(4)――〈アフロ会議〉を経て



〈アフロ会議〉を経て



──しかしまあ、バランスの良い食べ合わせの5曲……で、このミニ・アルバムを最後に〈アフロ引退〉ということを伺っておりますが、これは一体?


秋野「まあ、いろいろ悩みはしたんですけど、ちょっと。8年やってきて、2年おきぐらいに〈アフロ会議〉っていうのを行うんですよ。自分たちの気持ちとかやりたいこととかっていうのを確認するために。そこでマッチするときもあれば、なってないよって思うときもあったり……っていうのを繰り返してきて。で、1、2年前に会議したときに、もっとその、自分たちがこれからやりたいこととか言いたいこと伝えたいことっていうのと〈アフロ〉がそぐわなくなってきちゃって。だったらまあ、一度裸になろう……っていう決断をしました。この姿でやってく良さもあるんですけど、裸でステージに立ってる人に憧れちゃったんですよね。ないものねだりかもしれないですけど、そういう部分もあって、会議に会議を重ねた結果、なんですね。ずっとこういう姿だったので、裸になってでもやれるようになりたいと思ったし、なったうえで、またアフロにするかどうかそのときに考えればいいしっていう。いまこの状態、自分たちがなんかフラフラしてるのを感じるんですよ。アフロのせいにはしたくないんですけど、〈もっと出せるもんあるだろオレら〉っていう気持ちを信じたいので」


──でもまあ、パッと出てきて一瞬〈誰?〉って思うかもしれないですね。


秋野「でしょうね。いろんなふうに思う人がいると思いますけど」


神田「とにかく〈自分らのため〉っていうのがありますからね」


──アフロを卒業したらみなさんどんなヘアスタイルになるんでしょうね……って、興味はそこか?って話ですけど(笑)。


秋野「どうでしょーねえ」


笠井「まあ、そのときしたい髪型でしょうね、普通に」


神田「どういうヴィジュアルでっていう発想はないですよね。ホントにもう、素の姿と音楽だけでやりたいっていう。〈この先どうするの?〉〈格好は?〉〈頭は?〉ってよく訊かれるんですけど、そういうことじゃないんだよねっていう。まあ、どっちでもいいでしょうっていう。アフロで目に止まった人もいると思うんですけど、逆にそういうものがないとダメなのかっていう、それはそれで寂しいじゃないですか。だからそういうのじゃなくて、素の自分たちで勝負していきたい」


笠井「チャレンジですね」


秋野「30代のチャレンジです!」


──やはり良い40代を迎えるために30代をどう過ごすかっていう。音楽で勝負するためにはいつか脱ぎ捨てないと。


秋野「タイミング的にはいましかないなって思えたので、いったん普通の人になります(笑)」


──で、来シーズンはフル・アルバムなんかも視野に入れつつ。


秋野「そうですね、次はそうしたいですね。具体的にはまだ何も考えてないですけど、自分たちの気持ちとしては来年っていう気持ちになってるし、〈新生〉鶴としてのツアーも早くやりたいですよ」


──アフロを引退して、より頼もしい姿でお会いできるのを楽しみにしてます!


秋野「イメージはすっごく変わるでしょうからね、それを考えると怖いですけど(笑)。見ててください!ってところですか」



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掲載: 2011年11月30日 18:01

更新: 2011年11月30日 18:01

インタヴュー・文/久保田泰平