Negicco 2003~2012(第1回)
[ interview ]
2003年の結成以来、一貫して新潟を拠点に活動を続けてきたローカル・アイドルの星、Negicco。度重なる危機に浮き沈みを経験 しながらも、クォリティーの高い楽曲とパフォーマンス、三者三様なキャラクターの魅力によってジワジワと支持を広げ、タワ レコのアイドル・レーベル=T-Palette入りしてからはコンスタントに作品を重ねてきた3人が、これまでの歩みを集大成したベ スト・アルバム『Negicco 2003~2012 -BEST-』をリリースします! ということで、彼女たちの活動を長年見守ってきたプロイ ンタビュアー・吉田豪が、メンバーそれぞれのヒストリー&ドラマをディープにインタヴュー! 7回連続でお送りするその初回は Megu(前編)です!
自信はないです
Megu「あ~、緊張する!」
――トークは苦手なんですか?
Megu「苦手です、すっごく……」
――確かにMC担当のはずなのに、トークでミスしてヘコむことは多いですよね。この前、ラフォーレ原宿のDOMMUNE〈アイドル不 法集会〉に出てもらったときも、雑誌「ウレぴあ」の〈あなたが選ぶベストアイドルソング〉で1位(*)になったっていう告知 の最中にテンパって、「あぁ……吉田さん、続きをお願いします!」って言い出したりで(笑)。
(*同誌のサイト〈ウレぴあ総研〉におけるユーザー投票にて、“恋のEXPRESS TRAIN”が1位に選ばれた)
Megu「ハハハハ! すみません! 司会の豪さんに投げちゃいました(笑)。ちょっと助けていただこうと」
――苦手なのに、なんでMC担当なんですか?
Megu「ただ元気がいいっていうだけで乗り切る、みたいな」
――とりあえず元気ではあるわけですね。ご自分の性格を自分で判断するとどんな感じですか?
Megu「元気なんですけど、結構ひとりで考えるとこもあったりして。二面性があるみたいで、元気に見られたりとかクールに見 られたりとかします」
――よくも悪くも見た目が元気っぽすぎるんですよね。
Megu「はい、そうなんですよね。でも、そうでもないっていうか……」
――Negiccoってみんな、自分に自信がなくてネガティヴじゃないですか。
Megu「ああ、自信はないです、ホントに。この前、新潟で豪さんと杉作(J太郎)さんのイヴェントに飛び入りしたときも、何か 悩みを相談してほしいと言われて、容姿に自信がないって話をしたんですけど……」
――ふとトイレに入って鏡で自分の顔を見て〈私の顔ははなぜこんなに丸いんだろう?〉とヘコむ、って言われてましたよね。
Megu「そうですそうです(笑)」
――それは9年アイドルやっても慣れないものなんですか?
Megu「そうですね。特に最近、雑誌とかTVとかで取り上げてもらうことがあるので、そういうとき見ると〈丸いなあ……〉とか 思って」
――ほかのアイドルは可愛いなあ、みたいな。
Megu「可愛いな、とか。いろんなとこ見ちゃいますね」
――特に残酷なのが、よく共演するのがバニラビーンズっていうことで。
Megu「またちょっと運が悪く(笑)」
――あれだけ細くて背も高い人が横に並ぶと、ヘコみそうですよね。
Megu「そうですよね。でも、バニビさんは私たちが知らないことをいろいろ教えてくれるホントに素敵なお姉さん的存在なので 、レーベルメイトとしてすごくいい先輩だなって。一応、芸歴は私たちのほうが長いんですけど、女性としてすごい素敵だと思 います」
――接しやすいですよね、変なライバル心とかそういうのが全然ないし。
Megu「そうですね。すごい気さくに話しかけてくれるから場がなごんで」
――今回の取材では「なんでキャリアは長いのにそこまで自信ないんですか?」ってNegiccoの3人それぞれに訊きたいんですけ ど。
Megu「みなさんにも言われるんですよ、〈もっと自信持って〉って。でも、どこでそういうのを持ったらいいのかわからなくて 」
――ステージには自信があるわけですか?
Megu「いや、ないです(キッパリ)。でも、connieさん(*)の曲を歌わせてもらってるっていうことには自信があります!」
(*新潟を拠点とする作/編曲家。Negicco曲の大半でサウンド・プロデュースを手掛けている)
――connieさんの楽曲に自信があるだけですか(笑)。
Megu「connieさんの素晴らしい楽曲には自信があります!」
――以上(笑)。
Megu「あと、メンバーが仲のいいところに自信があります」
――ああ、確かに3人組でこんなに仲がいいのは珍しいと思います。恵まれない位置にいるときはメンバーの結束が強まりやすい んですよね。
Megu「ああ、そうですね。いまも仲良くやってますけど、これからもずっと初々しい新鮮な感じで3人ともやっていけたらいいな って思います」