インタビュー

INTERVIEW(4)――最後まで観たくなる仕掛け



最後まで観たくなる仕掛け



――そして、もう一つのアイテムとして、PVを集めたDVD「Library vol.2」がシングルと同日にリリースされるので、この話もしておきましょうか。お薦めの曲や撮影エピソードについて、それぞれひと言ずつもらいたいなと。

古村「全部大変だった記憶があるんですけど、いちばん痛かったのは“手をたたけ”。ワイヤーで吊られながらの長時間の撮影を思うと、出来上がった作品の明るい笑顔の感じと、撮影が終わったあとの疲れきった4人の落差がいちばん印象に残ってます(笑)」

坂倉「僕は“サドンデスゲーム”。演奏していたらだんだんエネルギーが漲ってきて、ビリビリきて、目からビーム出して〈かめはめ波〉を撃っちゃうみたいなストーリーで。みんなで打ち合わせして、ノリでやったんですけど、オレはあの時けっこうマジメに〈かめはめ波〉を撃ってたんですよ」

全員「(笑)」

坂倉「でも改めて観ると、馬鹿馬鹿しいなと(笑)。“サドンデスゲーム”は、かなりぶっ飛んでるシチュエーションですよね」

対馬「オレも“サドンデスゲーム”か、“妄想隊員A”が印象に残ってます」

――“妄想隊員A”は、女性とのちょっとエロい絡みがあるやつですね。

対馬「そうそう。自分がいちばん気持ち良かったのは、最後にドロップキックするところですけど(笑)。ほかにも背負い投げされたり、ビール瓶で殴られたり、みっちゃんに絡んだりして、すごい楽しかった。初めてみっちゃんと女性との絡みがあるということで、みんなで羨ましいって言ってたんですけど、そのあとオレらがみっちゃんを抱きしめるシーンがあって、羨ましいとは誰も言わなくなった(笑)。この曲はライヴでも盛り上がる曲ですけど、映像は映像でおもしろ要素というか、そういうものが入っているので僕は好きです」

光村「対馬君と重複しますけど、僕もやっぱり女の子との絡みがいちばん良かったなと。本当にバンドやってて良かったと思いましたね、あの時は(笑)。しかもその女の子が、嬉しいことに何回も僕との絡みのシーンを失敗してくれて。監督も気を利かせてくれたのか、〈もうちょっと近付いて〉みたいな。鼻の下って本当に伸びるんだということを自覚しました(笑)。まあそれはともかく、PVは、曲を聴いた監督さんのイメージがどういう形になって出てくるのかが毎回楽しみだし、思う存分その曲を再構築するという気持ちで作ってほしいので、僕らにとってはご馳走という位置付けですね。いまは動画サイトで観る機会も多いし、そこで観応えのあるものは今後ますます大事になってくると思うので、最後まで観たくなる仕掛けのあるものを重要視してます」

――最後に、これから夏、秋にかけての今後の活動予定を。

光村「9月からツアーをやります。去年はレコーディングばっかりだったから、今年はじっくり曲をあっためるツアーをしたいなと思っていたので。本数もいままででいちばん多いので、曲の成長の仕方が、これまで以上に熟成されたものになると思います。ライヴハウスもあれば、いままで行ったことのないところもあって、最後はホールで終わるという。一本のツアーのなかでたくさん変化していっておもしろいものになるんじゃないかなと思うんで、ぜひ来てください」


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掲載: 2012年05月16日 18:00

更新: 2012年05月16日 18:00

インタヴュー・文/宮本英夫