INTERVIEW(4)——攻撃性を高めた歌詞
攻撃性を高めた歌詞
――今作は激しさとキャッチーさのバランス感も最高ですよね。
MASAYA「HIROMITSU君も俺も歌メロにはこだわりましたね。前作から細かいところまで考えていたけど、今回はより一層練りましたね。言葉の響き方ひとつとっても、ギリギリまで詰めました。〈その言葉、飛んでこないなあ~〉とか〈その英語、普段使わないよね?〉って。例えば、ボン・ジョヴィの〈Always~♪〉みたいな(笑)。言葉一つでもサビが半端ねぇみたいな」
――10曲目の“BLAZE OF GLORY”は、ジョン・ボン・ジョヴィのソロ曲と同じタイトルですが。
MASAYA「やべっ、いきなりそこ突かれちゃった。そういう遊び心というか、今回はロック好きは唸ると思うんですよ。〈ああ~、はいはい! これはあれでしょ!〉って(笑)」
――ははは、そうですね。
SUZUYO「今回はほんとMASAYAさんのカラーがすごく出てるよね。あと、いままで出した作品よりも、さらに上に行かなきゃと思ったし。歌を聴きながら、歌詞を見ながら、ワンフレーズを考えるのに一日かかったりしましたからね(笑)」
――女性2人がいるバンド編成という持ち味も活かされてて、KATSUOさんのヴォーカルに対して、女性ヴォーカルとコーラスの割合はもっと増えてませんか?
MASAYA「前作から女性ヴォーカルやコーラスが増えたんですけど、さらに増えましたね。今回はHIROMITSU君のリード・ヴォーカルのパートも増えてますし」
――“BLUE PAIN”とかめちゃくちゃ良い曲ですね。
MASAYA「これもタブーがあったらできない曲だと思うんですよ。〈チャラくなるんじゃない?〉みたいな意見もなく、素直に〈いいねえ!〉って感じで」
――KATSUOさんはどうですか?
KATSUO「歌詞はいままでよりも攻撃性を高めたというか、言いたいを言ってると思います。これまでハッピーな曲に対して、あまりキツめの言葉を入れないようにしていたんですけど。前作ぐらいから、そうじゃなくてもいいんじゃないかと思って。今回はいままでとタイプの違う曲も多いし、いろいろ試そうかなと思って」
――今作はハッピー、ハッピーした歌詞のほうが少ないぐらいですよね。それも楽曲がよりハードになったから?
KATSUO「うん、そうですね。曲からインスピレーションを受けて、歌詞を書くことが多いので。それはデカイかもしれない」
――全体的に憤りや心の傷をリアルに描写しつつ、ちゃんと前を向いて行こう、という歌になってて。
MASAYA「年齢もあるんじゃないですかね。21歳では書けない歌詞だと思うので(笑)」
KATSUO「言いたいことが増えてきたし、歌詞を書くことがよりいっそうおもしろくなってきたんですよ。それも歳を取ったからかな(笑)」
――震災以降の状況を書いた歌詞も見られますね。
KATSUO「この1年で見たくないものが見えてきた部分もあるじゃないですか。その気持ちも素直に表現したかったので」
――“THE PHANTOM SHIP”は、いまの日本の現状を歌っているような印象を受けました。
KATSUO「まさにそうです。いまの日本は、自分で舵が取れなくなった、ただ彷徨ってるだけの亡霊船みたいなものだなと思って。具体的な解決策を提示してるわけじゃないけど、問題提起だったり、おまえらふざけんなよ!みたいなことだったり……そこからいろんなイマジネーションを膨らませて、解釈してもらえたらいいかなと」
MASAYA「歌詞を書くメンバーも増えているんですけど、不思議とバラバラにならず、みんな一つのヴェクトルに向いてますからね」
――わかりました。今作のレコ発ツアーは7月31日(千葉ルック)から始まりますね。
KATSUO「今回は週末が多いから、遊びに来てくれる人が多くなればいいなと思って」
MASAYA「曲が難しくて大変だから、まず曲を耳コピしなきゃ!って今もみんなでやってます(笑)。きっちり仕上げていくのでぜひ遊びに来てね!」