FOUR GET ME A NOTS 『BLINKS』
[ interview ]
男女ツイン・ヴォーカルの3ピースという編成で、全員が作曲に携わるバンド。そして、パンクやハード・ロックに80〜90年代のJ-Popなど、それぞれのルーツをキャッチーに掛け合わせた音楽性において、FOUR GET ME A NOTSはユニークな存在感を放つ。特に2011年夏のメジャー・レーベル進出以降はジャンルを問わず各種イヴェントに出演し、それまでのメロコア・バンドという位置付けからはみ出す活動を積極的に展開。そして完成した約1年半ぶりのサード・フル・アルバム『BLINKS』は、彼らの特異かつ魅力的なオリジナリティーをさらに強固にする、とびきりのグッド・メロディーと多様なアイデアに彩られたキャリア最高の一枚に仕上がっている。
いまがいちばん楽しい
――bounceでのインタヴューが今回が初なんですが、いま、メジャーに移籍して2年目でしたっけ。
石坪泰知(ヴォーカル/ベース)「そうですね。もう中堅です(笑)」
――バンド自体はかれこれ10年近く……。
石坪「もうちょいで10年です。19かハタチで始めて、いま28ですね」
――10年後にどうなると思ってました? 当時は。
石坪「あんまり想像してなかったですね。オッサンにはなってるだろうな、ぐらいで」
高橋智恵(ヴォーカル/ギター)「私、結婚してると思ってた。女子は結婚するのが早いイメージがあったから、28ぐらいで結婚してるんだろうなーって。結局まだしてないですけど(笑)。まあ、これから10年後にそうなっていればいいかなと」
――きっと大丈夫ですよ……って、いきなり何の話だろう(笑)。阿部(貴之、ドラムス/ヴォーカル)君はどうですか。バンドを始めた頃の夢は、叶ってきてますか。
阿部「どうなんでしょうね? 夢……まだまだですけど、続けていられるのがいちばんいいことなのかな?と最近思いますね」
石坪「すごいことですよね、バンドをこんなに長くやれるなんて」
高橋「CD出せてるし」
石坪「そうそう。続けられてるだけですごいなと思います」
――バンドを長く続ける秘訣って、何だと思います?
石坪「そこまで無理しない、ということじゃないですかね。最初はすごい無理してたから、あまり雰囲気が良くない時期もあったんですよ。たとえばツアーを60本ぐらい無理して組んで、お金がないからホテルに泊まれないし、それでもいっしょにいなきゃいけないしでギクシャクしたりとか。よくある話ですけど、そういう時期を経て、お互いの間の取り方だとか、無理しないスケジュールだとかがわかってきたんで。自分たちが楽しめることを大前提に、話し合いながらやれるようになってきての、10年近くの活動だと思いますね」
――なるほど。
石坪「だからいまがいちばん楽しいんですよ」
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