インタビュー

INTERVIEW(4)――未来に飛び込んでた



未来に飛び込んでた



――他にこの曲の歌詞のここが好きなっていうところありますか?

ねむ「私、個人的には“イツカ、ハルカカナタ”とか“ORANGE RIUM”とかストレートに良い歌詞より、“でんでんぱっしょん”のほうが泣けるみたいな時があります。畑(亜貴)さんの歌詞は、意味なさそうに見えるけど、底にある哀しみみたいなところがあって。でんぱ組.incの曲ってはっちゃけるお祭りソングが多いけど、実はそういう曲が多いんです。〈世界に連れてくよ!〉みたいに楽しげに言ってるけど、実は底知れぬ覚悟があって、っていう」

梨紗「私、でんぱ組.incの曲はどれもこれも好きなんですけど、“でんぱれーどJAPAN”の〈一緒にしあわせなコトしてほしいの〉っていうお願い系のやつに超弱くて」

瑛美「泣ける~~!」

ねむ「しかも本当は言えないんだよね!」

梨紗「……好きなところ言うの恥ずかしいからイヤですね」

ねむ「ホントよ! 恥ずかしいわよ!」

一同「あはは!」

梨紗「みんなに伝えたいことがあって、一人一人の〈これが言いたい〉っていうのが歌詞とリンクした時に、グッとくるっていうことが超あります」

瑛美「私は〈でんぱれ〉の〈みんな みんな 好き! 好き!〉のところがめちゃめちゃ好きで。普段みんなのことを好きって思ってても、絶対に」

ねむ「言わない!」

瑛美「言わないから、それをみんなが〈好き! 好き!〉って歌ってるのを見てキュンとしてます(笑)。超かわいい!!」

ねむ「でんぱ組.incは本当のこと言えないから、スタッフさんが〈“W.W.D II”歌わしてやんよ〉って用意してくれたみたいなところがあるし。歌じゃないと言えないってところがある。どうですか、古川さん」

未鈴「ええっ。んん、歌詞か。私は音楽を音で聴くところがあるので」

ねむ「私と逆よ」

未鈴「でもハッとするところはあります」

ねむ「それはどれですか?」

未鈴「インタヴューだ(笑)。すごいわかりやすいやつだと“W.W.D II”の〈ひとりだけじゃ 見えない景色が ここにはある〉とかはライヴで歌う時に、ファンの皆さんがいっぱいいてくれて、〈まさにこのことだ、なう〉って思ったり」

ねむ「〈なう〉(笑)。心のなかでもTwitterみたいな」

未鈴「そうやってハッとする時が私のお気に入りの歌詞っていうことなんだろうなって思います」

瑛美「あと、“Future Diver”を2年前にもらった時は、未来に飛び込めるのかって不安があって」

ねむ「あった。本当の〈Future〉なんて来るのかって」

瑛美「それが2年後に、本当に来て。いまになって、あの時、飛び込んだんだなって思います」

――アツい話ですね。

ねむ「あの時はこんないい良い歌もらっていいのかってびっくりした。だって、ただのオタクですよ!」

――そうやってメジャー・デビュー当時は不安があったわけですけど、このアルバムは自信を持って送り出せそうですか?

ねむ「ほんと特濃です。でんぱ組.incって入りづらい人がいるかもしれないですけど、これを聴いてもらえれば2年間分追い付けるので聴いてほしいです」

梨紗「期間限定感があるというか。1年後に聴くと意味が全然変わりそうなので、いま、この瞬間に、リアルタイムでいっしょに聴きたいなって思います」

――古川さん、どうですか。

未鈴「むう。誰かのアルバム買うのってハードル高いじゃないですか。だからそのハードルを越えてほしいというか」

ねむ「とりあえず何も考えずに買ってみてください(笑)」

未鈴「3,000円以上の価値はあると思う!」

ねむ「5,800円くらいある!」

瑛美「買ったら運気上がるし」

未鈴「いやいや、それ怪しくなってるから」

――つまりは自信作ということで。

梨紗「でも本当に、たくさんの人たちが関わって協力してきてくれて、私たちだけじゃなくていろんな人といっしょに形にした作品なので、そう言えるんだと思います」

――ありがとうございます。そろそろ時間ですね。

ねむ「欲しいコメントありますか? 未鈴ちゃんが言ってくれますよ。太文字で使える綺麗なやつを」

未鈴「ええっ!?」

瑛美「楽しみだなー」

未鈴「そうですね……。2年ぶりのアルバムっていうことで。アルバムって、バンバン出せるもんじゃわ」

ねむ「噛んだ(笑)。もんじゃわ」

瑛美「もんじゃ食べたい!」

ねむ「今日はありがとうございました!」

未鈴「うわー」


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掲載: 2013年12月11日 18:00

更新: 2013年12月11日 18:00

インタヴュー・文/南波一海