歌とアコギの力で会場を圧倒! SMASH×タワー企画のエド・シーラン来日公演をレポ
洋楽のホットなニュー・カマーを招いてその魅力を生で届ける、タワーレコードとSMASHの新たな共催イヴェント〈NEXT BREAKERS〉。ここでは、その〈vol.2〉として3月21日に東京・代官山UNITで開催した、エド・シーランの単独来日公演の模様をレポートします!
〈vol.1〉には、英米の注目バンドであるヴァクシーンズとハウラーが参加した〈NEXT BREAKERS〉。今回は、エルトン・ジョンやジェイミー・フォックスもその才能を認める弱冠21歳のストリート・シンガー、エド・シーランが登場。UKの権威ある音楽賞〈BRIT Awards 2012〉で男性ソロ部門と新人賞の2部門を今年2月に受賞した直後ということもあり、チケットは瞬く間にソールドアウトとなりました!
開演前から満員のオーディエンスの期待がフロアに充満するなか、自らの名前がプリントされたTシャツに愛用のアコーステック・ギター〈ナイジェル〉を抱えてステージに現れたエド。まずは、ギターを打楽器のように叩いて生み出すパーカッシヴなリズムと自らの声を巧みにループさせた“Give Me Love”で、一気に独自の世界へと引き込みます。
リアルタイムでサンプリングされたヴォイス・パーカッションの上で繰り広げられる“Grade 8”、自然と合唱が生まれた“Drunk”など最新アルバム『+』からの楽曲を次々と披露し、続く“Wayfaring Stranger”では一人多重コーラスを駆使したヴォーカルのみのパフォーマンスでオーディエンスを圧倒します。
そして“Small Bump”ではしんみりと歌い上げるなか、途中でステージから客席をカメラで撮影するという一幕も。サビにパワフルなコール・アンド・レスポンスを織り込んだ“The City”を挟み、先ほど撮影したばかりの写真を突然オーディエンスにプレゼントするという嬉しいハプニング(?)の後には、またも多くの人が口ずさんだ“Kiss Me”を演奏。
「悪いニュースがある。次が最後の曲なんだ」とのMCに続いてスタートしたシングル曲“You Need Me, I Don't Need You ”では、ぐんぐん加速するシンギング・ラップの速射砲にフロアの盛り上がりも最高潮に! お客さんとの掛け合いも、この日一番の熱いやりとりとなりました。
本編の終了後、オーディエンスからの熱狂的なアンコールに応え、エドはアカペラで“Part In Glass”を歌いながらステージに登場。続くメジャー・デビュー・シングル“The A Team”では大合唱の嵐が巻き起こります。そしてなんと、〈ナイジェル〉を抱えたままフロアに降り立ったエドは、中央に据えられた台の上からPAなしでの生歌を披露! ひとりひとりに語りかけるようにマイケル・ブーブレ“Feeling Good”のカヴァーと“Wake Me Up”をじっくりと歌い、最後にフォイ・ヴァンスのカヴァー曲“Guiding Light”をお客さんと共にシンガロングしたまま(!)ステージを後にしました。どこまでもオーディエンスとのコミュニケーションを大切にするエドの姿が心に残る一夜となりました。
〈NEXT BREAKERS vol.2 ED SHEERAN〉@東京・代官山UNIT 2012.3.21 セットリスト
1. Give Me Love
2. Grade 8
3. Drunk
4. Wayfaring Stranger
5. Small Bump
6. The City
7. Kiss Me
8. Lego House
9. You Need Me, I Don't Need You
10. Part In Glass
11. The A Team
12. Feeling Good(cover)
13. Wake Me Up
14. Guiding Light(cover)