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八木詠美、第175回「芥川賞」候補作「アンチ・グッドモーニング」刊行。職場のチャット通知に追い詰められた会社員の「不眠」アドベンチャー小説

掲載: 2026年06月26日 14:45

八木詠美の第175回「芥川龍之介賞」候補作「アンチ・グッドモーニング」が、河出書房新社より刊行される。

デビュー作「空芯手帳」(筑摩書房)が世界26ヶ国/地域で翻訳され、英訳版「Diary of a Void: A Novel」(デビッド・ボイド訳)は米ニューヨーカー誌の年間ベストに選ばれる等、今世界中から注目を浴びる作家 八木詠美。

第3作となる「アンチ・グッドモーニング」は「文藝 2026年春季号」に掲載され、第175回「芥川龍之介賞」にノミネート。選考会は7月15日に行われ、各受賞作が決定する。

 

■あらすじ
主人公の女性会社員・野上は8か月ほど不眠に悩まされ、「眠れるなら死んでもいい」、そんな過激な言葉が飛び出すほど自分を失っています。

野上の働く会社は健康志向で、社員の「ウェルビーイング」を追求するため社内ルールが徹底されていて……。

ルール1 チャットは即レス
ルール2 スタンプは常にポジティブに!
ルール3 大切なのは批判よりも解決力!

唯一の休息の場であるはずの自宅では、優しい夫が「一緒に不眠を治していこう」と、丁寧な食事を押し付けてきたり、さらには癒やしのレンタルニワトリ「チャッピー」を借りてきたりします。しかし不眠は何も改善しません。

そんな中、会社のeラーニング動画上で出会った講師・出冬覚が画面越しに、ある契約を持ちかけます。「魂を少しいただければ、あなたを眠れるようにして差し上げましょう」――。

 

「アンチ・グッドモーニング」は、デビュー作「空芯手帳」で偽装妊娠という静かな嘘を、第2作「休館日の彼女たち」では閉ざされた美術館を舞台に心の避難所を描いた八木詠美による、現代を生きる会社員ならではの「苦悩あるある」が詰まった最新作。自分を管理しようとする「ポジティブ」の包囲網に怒った女性が、漂白された現代社会から脱出を試みる「不眠」アドベンチャー長編となっている。ぜひチェックしてほしい。

 

▼書籍情報

八木詠美
「アンチ・グッドモーニング」


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