1962年初出ライヴ!デュ・プレのシューマン、ロストロポーヴィチのドヴォルザーク
42歳の若さでこの世を去った天才、ジャクリーヌ・デュプレ。1961年の衝撃的な「ロンドン、ウィグモア・ホールでの正式デビュー」の翌年に行われたこのコンサートの演目は、彼女にとって初となるシューマンの協奏曲でした。この演奏会のために、パリのポール・トルトゥリエを訪れ、彼の素晴らしいカデンツァを学ぶほどの意気込みでした。聴衆は彼女のエルガーを愛しましたが、実際はロマンティックな曲想を持つシューマンの協奏曲の方が、彼女の感性に合っていたようで、1966年にこの曲をロストロポーヴィチから学んだ時、「私(ロストロポーヴィチ)がこれまで聴いた中で最も完璧なシューマンだ」と賞賛されたのだそうです。そのロストロポーヴィチによる1962年のドヴォルザークは、カルロ・マリア・ジュリーニとの共演で、こちらも今回が初出音源です。1977年のスタジオ録音よりもTotal Timeが約3分早く、熱のこもった演奏です。もちろんジュリーニによる細部まで目の行き届いたオーケストラパートも聴きどころです。ボーナスとして収録されているのは「ブラジル風バッハ 第5番」のアリア。ロストロポーヴィチとロンドン交響楽団の7人のチェロ奏者たち、そして彼の妻ヴィシネフスカヤの独唱による演奏は大好評となりました。こちらも初出音源となります。
(ナクソス・ジャパン)
『デュ・プレ/ロストロポーヴィチ チェロ協奏曲集』
【曲目】
1-3.シューマン(1810-1856):チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
4-6.ドヴォルザーク(1841-1904):チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ボーナス・トラック
7.ヴィラ=ロボス(1887-1959):ブラジル風バッハ 第5番-アリアライヴ
録音 MONO
1962年12月12日 Royal Festival Hall,London…1-3
1962年9月6日 Usher Hall, Edinburgh Festival…4-6
1962年8月23日 Usher Hall, Edinburgh Festival…7
リマスタリング:ポール・ベイリー
全曲初出音源
【演奏】
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)…1-3
ジャン・マルティノン(指揮)…1-3
BBC交響楽団…1-3
ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(ソプラノ)…7
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)…7
ロンドン交響楽団の7人のチェロ奏者たち…7
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)…4-6
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)…4-6
フィルハーモニア管弦楽団…4-6
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年03月19日 00:00