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「新たなホロヴィッツ」の異名をとったテッド・ジョセルソン/RCA録音全集(6枚組)

テッド・ヨセルソンRCA録音全集

「新たなホロヴィッツ」と世界を驚嘆させた名ピアニストの貴重な録音を集大成。ほぼ世界初CD化。

ベルギー系アメリカ人の名ピアニスト、テッド・ジョセルソンが1974年から78年にかけてRCAに残した全ての録音をCD6枚に集めたボックスが登場します。1973年、フィラデルフィア管弦楽団の音楽監督ユージン・オーマンディのオーディションを受けたジョセルソン。当時17歳でコンクールにも出場したことのなかった若きピアニストの才能を見抜いたオーマンディはすぐにRCAにジョセルソンを推薦し、すぐさま録音契約が結ばれることとなりました。「君が録音したいものなら何でもいいよ」というオーマンディの言葉通り、翌年5月、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団との共演でジョセルソンの「勝負曲」であった難曲プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番が急遽録音されることになり、同年10月録音のチャイコフスキー第1番とのカップリングで発売され、センセーショナルな話題を呼びました。その後の5年間でジョセルソンがRCAに録音したのは、リストのロ短調、ショパンの2番と3番という3曲のロマン派のソナタ、ラヴェルのピアノ協奏曲以外は、お得意のロシア音楽で、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番と5曲のソナタ、「束の間の幻影」、そしてムソルグスキーの「展覧会の絵」というものでした。彼のプロコフィエフ解釈は、LP初出時に「ジョセルソンにはプロコフィエフの音楽への親和性がある。『束の間の幻影』のほろ苦いリリシズムと色彩的なニュアンスの素晴らしさは、彼のデビュー盤のピアノ協奏曲第2番やソナタ・アルバムで実感されたものだ」と米ハイ・フィデリティで称賛されています。これらのLPは熱狂的な支持を受けたものの、日本で一度だけCD化されたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番以外は、ほとんどCDとしては発売されることもなく「忘れられた存在」となってしまいました。今回6枚組のBOXとして復刻されることは、ファンにとっても嬉しい知らせになることでしょう。彼のレパートリーの中には「リスト:ロ短調ソナタ」をはじめ、「ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調」や、彼の名声を高めたオーマンディとの共演「チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、第2番」などが含まれており、他にも彼が最も共感を覚えたというプロコフィエフのソナタ集や堂々たる名演「ピアノ協奏曲 第3番」も収録、オーマンディを魅了したジョエルソンの見事な演奏を存分に堪能できます。なおジョセルソンは現在シンガポール在住で教鞭をとる傍ら演奏活動を続けており、2017年にはデビュー50周年を記念する演奏会を開いています。CD1以外は初CD化となり、オリジナル・マスターからの24bit/192kHzリマスターが施されています。
(ソニーミュージック)


【参考音源】チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番第3楽章
ジョセルソン(p)オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団

【収録予定曲】
<CD1>
1. チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
2. プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 Op.16
[共演] ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
[録音]1974年10月2日(1)、1974年5月14-15日(2)、フィラデリフィア、スコティッシュ・ライト・カテドラル
<CD2>
1. リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178
2. ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35「葬送」
[録音]1975年、ニューヨーク、RCAスタジオ A
<CD3>
1. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第8番 変ロ長調 Op.84
2. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第2番 ニ短調 Op.14
[録音]1975年9月8-9日(1)、11月20-21日(2)、ニューヨーク、RCAスタジオ A
<CD4>
1. プロコフィエフ:束の間の幻影 Op.22
2. ムソルグスキー:組曲『展覧会の絵』
[録音]1976年8月5日(1)、9月29-30日(2)、ニューヨーク、RCAスタジオ A
<CD5>
1. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83
2. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第9番 ハ長調 Op.103
3. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 Op.82
[録音]1977年8月8日(1)、1977年6月30日(2)、1979年(3)ニューヨーク、RCAスタジオ A
<CD6>
1. プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op.26
2. ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 M.83
[共演]エドゥアルド・マータ(指揮)ダラス交響楽団
[録音]1978年3月31 & 4月3日、ダラス、フェアバンク、ミュージック・ホール
【演奏】テッド・ジョセルソン(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2019年03月22日 12:00