ラファエル・ピション&ピグマリオンがJ.S.バッハの“マタイ受難曲”を録音!(3枚組)
衝撃の美しさ。比類なき完成度。
ピション&ピグマリオン
15 年の活動の素晴らしき結晶のマタイ受難曲
フランスのバロック界の騎手、ピションによるマタイ受難曲の登場。冒頭の合唱曲から、涙の出るような美しさにまず衝撃をうけます。美しい声と美しい音色へのたゆまぬ探求がきわめられた、聴き手によりそうような、親密で、深い感動を呼び起こす演奏です。
ピグマリオンとピションが本格的に活動をはじめ、バッハの音楽とも深く関わって15 年が経過していますが、この演奏は、彼らのバッハ音楽への取り組みが比類なき水準にあることを示しています。ピションはここで、作品を内面から見つめなおし、導入―受難への準備―庭での場面―大祭司の場面-ピラトの場面―十字架の場面―埋葬―エピローグと場面わけをしています。これによって場面場面にあらためて深く共感できるような流れになっています。よい意味で、血なまぐささのない演奏ともいえるかもしれず、この作品が、感動的で普遍的な叙事詩のようであることにも気づかせてくれます。
福音書記者のユリアン・プレガルディエンは、やわらかな声で、厳しい場面でも聴き手を責めるような歌唱にはならず、物語をすすめます。イエスの歌唱も、きわめて人間的。各合唱群に配されたソリストたちも、世界で活躍する歌手たちですが、物語の中に徹底して入っております。有名な「憐みたまえ」のアリアも、全体の流れにそいながらも、その楽曲の中での実に細やかな表情づけに、あらためてハッとさせられる瞬間の連続。全体のドラマの自然かつ見事な構成、かつ1曲1曲の比類なき完成度も衝撃の、ピション、ピグマリオン、歌唱陣すべてがバッハの音楽に仕えているからこそ実現した稀有な演奏となっております。
(キングインターナショナル)
[国内仕様盤は解説・歌詞訳付]
【曲目】
J.S. バッハ:マタイ受難曲 BWV 244
【演奏】
ピグマリオン
ラファエル・ピション(指揮)
福音書記者:ユリアン・プレガルディエン(テノール)
合唱Ⅰ
ソプラノ:ザビーヌ・ドゥビエル(ピラトの妻)、マイス・ド・ヴィルトレイ(召使1)、アデレ・カルリエ、アンヌ=エマニュエル・ダヴィ、アルメル・フローリガー、ナディア・ラヴィワイエ
アルト:ルシール・リシャルドー
フィリップ・バルト、マリー・プシュロン
テノール:レイノウド・ファン・メヘレン、オリヴィエ・コワフェ、コンスタンタン・グベ
バス:ステファヌ・ドゥグー(イエス)、エティエンヌ・バゾラ(ペトロ、大祭司1)、ゲオルク・フィンガー(ユダ、大祭司2)、ギョーム・オルリ、ルネ・ラモス・プルミエ
合唱Ⅱ
ソプラノ:ハナ・ブラシコヴァー、ペリーヌ・ドヴィエール(召使2)
カロリーヌ・アルノー、セシル・ダルモン、マリー・プラニンセク、ヴィルジニー・トーマス
アルト:ティム・ミード(証人1)、コリンヌ・バユオー、ヤン・ローランド
テノール:エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(証人2)
ギョーム・グティエレ、ランドル・ドロリゲス
バス:クリスティアン・イムラー(カイアファ、ピラト)、ニコラ・ブーランジェー、ピエール・ヴィルリ、エマニュエル・ヴィストルキー
リピエーノ:ラジオ・フランス女声合唱
(合唱指揮:モルガン・ジュルデン)
【録音】
2021年4月、フィルハーモニー・ド・パリ、ピエール・ブーレーズ・ホール
<ラファエル・ピション>
ピションはパリ音楽院で歌、ヴァイオリンとピアノを学び、若きカウンターテナー歌手として、サヴァールやレオンハルト、コープマン、ジュルダン(現代音楽も)の指揮のもとで演奏していました。2006 年、ピグマリオン(合唱とピリオド楽器オーケストラ)を設立、瞬く間に世界の注目を集めるようになります。これまでに、バッハのミサ・ブレヴィスや、ラモーのトラジェディ・リリック、モーツァルトのあまり演奏されない作品などといったプロジェクトによって、アイデンティティを確立してきています。ピションは、2018 年、ザルツブルク音楽祭にデビューしたのをはじめ、今後の活躍にもさらに期待が高まります。ピグマリオン&ピションも、パリでカンタータのツィクルスを成功させるなど、その美しい音楽で、世界の注目を集めています。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年03月09日 00:00