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パトリシア・コパチンスカヤ & カメラータ・ベルン『エグザイル』2024年12月05日発売

コパチンスカヤ

コパチンスカヤが深い共感を持って描く、故郷を追われた人々の音楽

輸入盤 / 輸入盤・国内流通仕様


パトリツィア・コパチンスカヤが、音楽監督を務めるカメラータ・ベルンとその首席チェロ奏者トーマス・カウフマンと共に、故郷を追われたあるいはやむなく去った人々をテーマに構成したアルバム。コパチンスカヤ自身、故郷モルドバは自分のなかでもはや失われており、そこに囚われていながらも既に根を下ろしておらず、自分は永遠に根無し草であると感じていることが、このプログラムの根底にあります。ウクライナとロシアに共通する民族楽器クギクリ(パンパイプ)を使用して本来演奏される伝承曲の、リズミカルながらもどこか不安を帯びた編曲版から弦楽合奏によるシュニトケのチェロ・ソナタが立ち上がり、巨大な蒸気機関を思わせる曲想へと発展していくオープニングは圧巻。コパチンスカヤが不穏な響きに乗り澄んだ声で歌うモルドバの伝承曲、故郷ポーランドで演奏を禁じられたパヌフニク、内的亡命者と呼べるシューベルト、ソヴィエトで12音と四分音による音楽に打ち込みフランスへ亡命したヴィシネグラツキーなどが続き、ラストはイザイがシンシナティ交響楽団の音楽監督を務めていた時にヴァイオリンとヴィオラの合奏のために書いた「逃亡者」を収録。鋭利な解釈と表現で作品への深い共感を刻むアルバムです。
(ナクソス・ジャパン)

輸入盤

国内仕様盤

※国内仕様盤には解説の日本語訳付


【曲目】
1. 伝承曲: Kugikly クギクリ - ヴァイオリンと、ウクライナとロシアのパンパイプのために
(ジョナサン・ケレンによる弦楽合奏のための編曲版)
2-4. アルフレート・シュニトケ(1934-1998): チェロ・ソナタ 第1番
(マルティン・メルケルによるチェロ、弦楽とチェンバロのための編曲版)(2020)
5. モルドバ伝承曲: Cucusor cu pana sura (灰色の羽のカッコウ)
6-8. アンジェイ・パヌフニク(1914-1991): ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲
9. フランツ・シューベルト(1797-1828): 5つのメヌエットと6つのトリオ D 89 第3番
(パトリツィア・コパチンスカヤによる弦楽合奏のための編曲版)
10-12. イワン・ヴィシネグラツキー(1893-1979): 弦楽四重奏曲 第2番 Op. 18
13. ウジェーヌ・イザイ(1858-1931): 逃亡者
- 低音部の無い弦楽合奏のための Op. 25

【演奏】
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン、指揮、歌…5)
トーマス・カウフマン(チェロ)
カメラータ・ベルン
ヴラド・ポペスク(歌…5)

【録音】
2024年3月 ディアコニス教会、ベルン
収録時間: 75分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年10月23日 00:00