インタビュー

池田正典(Mansfield)×横山 剣×渚ようこ (その1)

掲載: 2002年08月08日 18:00

更新: 2003年02月10日 14:50

〈クルマ〉で繋がる3人の間柄


――ノリくんの“Car Club 69”って曲は、ケンさんの作詞で……。

池田正典(以下、ノリ)「“Route 66”(ジョージ・マハリスが62年に大ヒットさせたロックンロール・ナンバー)みたいな感じを、日本語でやりたいなあと」

横山剣(以下、ケン)「それで、数字が入ってたりするのがカッコイイなあって思ってたんですよ。で、〈69〉なんですけど、自分のなかでカッコイイと思う数字だったし、かに座生まれなんで、マークが〈69〉みたいだったり、なにかと縁がある数字なんで」

――クルマといえば、ようこちゃんの新曲“第三京浜”はケンさんの作詞作曲で……。

ケン「都内を中心に活動していた渚さんを横浜に連れてきて拉致して(笑)。まあ、ちょっと背景を変えてみようと。渚さんはプロの歌手としてどんな背景の歌でも歌いこなせる方だと思ってたんですね。で、実際に第三京浜を走行中に、メロディーが浮かんできたもんで」

――〈私が運転代わってあげるから〉ってところ、ミソですよね。

渚ようこ(以下、ようこ)「私に運転代わったらたいへんですけど(笑)」

ケン「それも想定してたんだよ。たいへんだけどそこまでするわァみたいな(笑)」

スタンダードな〈60年代〉
――ようこちゃんの『YOKO ELEGANCE~渚ようこの華麗なる世界~』は、ケンさんがプロデュースされているわけですけど……。

ケン「イメージとしては〈マンション感〉というか……マンションが高嶺の花だった時代のイメージがどうしても愛おしくて、そういうのを出したかったんですよ。ああいう感じっていうのは2002年になっても全然古くならないというか。あれはもう、〈60年代〉って時代じゃなくて、ポップ・アイコンというか、別の概念のような気がするんですよ。70年代や80年代だと古くせぇっていうか〈紅茶キノコ感〉があるんですけど、60年代だけは、この先もずっと有効なような気がしますね」

――そういった意味でも、お三方は〈60年代〉っていうものをスタンダードなものとして表現している感じがします。

ノリ「常に質感の変わらないものが好きなんですけど、そういうものが〈60年代〉には多いような気がするんですよね、服でも音でも。ブルースのコード進行って、60年代にポップなものとして確立されたと思うんですけど、そういう、いつの時代でも有効になったものが生まれたのが60年代ではないかなって」

ケン「ただ、同じ60年代でも、どの部分をもってくるかのセンスやさじ加減によっては〈もうイイよ!〉ってのもあるんですよね。それが2001年、2002年って時期でも違いがあるんですよ。だから、いつまでたっても有効なところがあったりするんで。やっぱりね、オールディーズ専門店みたいなノリは合わないんですよ。最新型ではないし。古いキーワードを最新仕様で聴かせるのは難しいんですけど、僕らはそれをあえてやっているというか。とくに僕らはバンドなので、MansfieldさんとかDJの人の音の作り方っていうのは、影響を受けるのと同時に羨ましいな、カッコイイなって思う」


池田正典(Mansfield)
Mansfield名義で活躍する傍ら、人気ミックスCD〈SPIN OUT〉シリーズでも高い評価を受けるDJ/サウンド・クリエイター。小西康陽とによる60年代オンリーのレギュラーDJイヴェント〈GROOVE ROOM〉も好評


渚ようこ
94年のステージ・デビュー以来、歌謡の神髄を聴かせ続ける歌姫。CKB“かっこいいブーガルー”“夜のエアポケット”にも参加。最新作『YOKO ELEGANCE~渚ようこの華麗なる世界~』は、横山剣がプロデュースし、CKBが全面バックアップ

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ソース: 『bounce』 234号(2002/7/25)

文/北沢 夏音