池田正典(Mansfield)×横山 剣×渚ようこ (その2)
掲載: 2002年08月08日 18:00
更新: 2003年02月10日 14:50
洋楽のなかに混ざるんだけどギョッとする
――そういえば、以前ケンさんがロンドンに行かれたときに、ゴールデン・カップスの“銀色のグラス”がクラブでかかってたってお話を聞いたんですが……。
ケン「そう! あのとき“銀色のグラス”を聴いて、ルイズルイス加部のように弾けるベーシストは、世界中どこにもいないなって思いましたね。で、あの曲のトンチンカンな展開もすごくて、どっからがバンドのプライドでどっからが歌謡曲なのかっていうのが極端で。ああいうトンチンカンなものって、日本にしかないのかな?」
――ノリくんはGSとか聴いた?
ノリ「高校生のころに〈ネオGS〉が流行っていて、後追いみたいな感じで聴きました。それ以前では、家にあったピンキーとキラーズの“ファンキー・エンジェル”とか聴いてカッコイイ!とか思ったり。で、ロンドンに行ってからも、そういう曲をバリバリかけてたりして。みんなメチャクチャ踊ってましたね。サビにわかりやすい英語が入ってれば盛り上がるみたいで、〈ファンキー・エンジェル〉って何ぃ?みたいな(笑)」
――“ファンキー・エンジェル”といえば、ようこちゃんが初めてのステージ、それも1曲目に歌った曲でしたよね?
ようこ「そうそう」
ノリ「へぇ~、そうなんだ。かっこいい~」
――以前〈GROOVE ROOM〉ってイヴェントで、ノリくんが黛ジュンの“土曜の夜に何かが起きる”をかけてたよね? あれを聴いたとき、なにかが繋がった気持ちがして。
ケン「ノリくんっていうフィルターを通すと、違った感じに聞こえるようなマジックがありますよね。〈歌謡曲〉〈和モノ〉って文脈ではないんですよね」
ノリ「前後の脈略なくかけますからね(笑)」
――そういうのがオモシロイですよね。べったり和モノばっかりかかるよりは、なにか事故みたいにかかる感じというか……。
ケン「ピコの“I LOVE YOU”って曲を、何年か前にMansfieldさんのDJで初めて聴いたんですけど、なんだコレは!?って感じで。前奏はフランスかイタリアの曲みたいなのに、歌は日本語。洋楽のなかに混ざるんだけどギョッとするような感覚があって」
――ところでお三方の音楽は、特殊といえば特殊だと思うんですけど、それだけにヘンな誤解をされる場合もあったりしませんか? ケンさんは、自分の曲の元ネタを探されてイヤだと思ったこともあるそうで。
ケン「ホントにパクッちゃったときはイイんですけど、ぜんぜんそういうつもりじゃない曲で言われて寂しい思いをしたことはありますね。だったら似ない曲を作ればいいじゃないかって……でも、あんまり考えると曲できなくなっちゃうからな」
ようこ「〈あの人の曲とか好きなんでしょ?〉とか言われたりして、〈!?〉ってしたときもあって。昔の曲をカヴァーしてるけど、別に私は現代の人だし。私の歌は〈歌謡曲〉だと思ってて、でも、以前は〈歌謡曲〉っていうと〈懐メロ〉って言い方されてたじゃないですか。ここ最近にきて、そういうのがなくなってきたからいいんですけど、自分のなかでは過去のものを歌ってるって意識は前からぜんぜんなくて」
ノリ「僕なんか、普通の曲にビートを足しただけなのに〈ビッグ・ビート〉って言われたり(笑)。しまいにはそのブームが終わると〈古いよ〉って。いい加減にしてよ!って」


