Superflyの歌やサウンドへ影響を与えているお気に入り盤を、越智志帆本人が解説!
【シンガーとしてのルーツ】
JANIS JOPLIN
『Pearl』 Columbia(1971)
エモーショナルで、まるで楽器のような歌声、しかも女の人がこんな声で歌っていいんだ!と衝撃を受けました。その歌声を初めて聴いたのは自分の歌声のオリジナリティーを探ってた時期で、こんなふうに歌いたい!と、曲をコピーして練習しました。彼女に出会わなければ、ロックは歌えてなかったと思います。
SHERYL CROW
『C'mon C'mon』 Interscope(2002)
女性らしいキュートさと、男性らしいカッコ良さ、両方を兼ね備えたシンガーです。なんてスマートな歌声なんだ!と最初に感じました。ラジオから流れてきても、歌い回しやフェイクなどからすぐにシェリルだ!とわかる個性があって、女性が憧れるシンガーでありミュージシャンだと思います。
THE ROLLING STONES
『Flashpoint』 Rolling Stones/Virgin(1991)
ミック・ジャガーは音程が外れても、リズムがズレても全部OK! 変わった声だなあという印象が、聴くたびに憧れへ変わりました。心の奥底から溢れ出すエネルギーに満ちた歌声、ステージをパワフルに駆け回るパフォーマンス――いつか〈女ミック・ジャガー〉と呼ばれたい(笑)。
【サウンドへの憧れ】
SHERYL CROW
『Sheryl Crow』 A&M(1996)
音が最高にイイ。キレイなだけでなくロックの荒々しさもあり、現代的で理想的な作品です。特にファースト・アルバムではサウンド作りの参考にさせてもらいました。ギターの音も最高に好き。アレンジもいろんな楽器が奏でるフレーズがキャッチーでメロディアスなので、聴き応えがあります。
CAROLE KING
『Tapestry』 Epic(1970)
それまでアナログ音源をきちんと聴いたことがなく、このモコッとしてクリアじゃない音に最初は耳が慣れませんでした。でも聴くうちに物凄く温かくてリアルな音に感じ、その頃からアナログの温かいサウンドで録ってみたいと思うようになったんです。
FRANZ FERDINAND
『Tonight: Franz Ferdinand』 Epic(2009)
温かい音が好きでデジタルな音に馴染めなかったのが、この作品を聴いて、違和感というものは良い意味で人の耳を惹き付けるんだな~と感じ、好きな音楽の幅が広がりました。このアルバムのクールなサウンドは、日々の生活をオシャレに彩ってくれます。
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2009年09月02日 19:00
更新: 2009年09月02日 19:27
ソース: 『bounce』 313号(2009/8/25)
文/bounce編集部