マリーズの血となり肉となった作品を志磨遼平が熱く解説!――(1)
IGGY & THE STOOGES 『Raw Power』 Columbia(1973)
20代前半の僕がなりたいイメージが、このアルバムのジャケットとサウンドでした。それまでは音楽を精神性でしかやってなかったのが、〈俺はまだ肉体を使っていなかった。これを燃やさずして何の若さか!〉と思って毛皮のマリーズを作るんです。
THE VELVET UNDERGROUND 『The Velvet Underground』 Polydor(1969)
ヴェルヴェッツのなかではこれがいちばん。“Candy Says”で静かに始まる感じが何度聴いてもたまらない。アートでありポップであり、メロディーもきれいで、全部が煙に巻かれていくような独特のサウンドがいいんです。
DAVID BOWIE 『The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars』 RCA(1972)
この人は新しいものを次々と作って行きますよね。イメージを生み出してそこに自分が同化していくというやり方に、すごく影響を受けました。僕のシンボルです。これは全曲いいし、単純にオススメです。
JOHNNY THUNDERS 『So Alone』 Sire(1978)
彼は僕の永遠のアイドル。毎日彼のことを考えている時期があったくらいで、モータウンのコーラス・グループが好きだとかそういうところにも影響されました。こんなにチャーミングな人は他にいないと思います。生き様に憧れはしないですけど(笑)。
SAM COOKE 『One Night Stand! Live At The Harlem Square Club』 RCA
僕らは直接的にブラック・ミュージックを採り入れた曲はあんまりやってないですけど、リズム&ブルースやソウルで好きなアーティストはたくさんいます。なかでも僕が好きなのはこれ。ソウルの真髄はここにあると思ってます。
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2010年06月02日 18:30
更新: 2010年06月02日 21:58
ソース: bounce 320号 (2010年4月25日発行)
構成/編集部