INTERVIEW(2)――雰囲気でやってみた
雰囲気でやってみた
――〈閃光ライオット〉の時に最初に作った曲が、このミニ・アルバムに入ってる“ループ”なんですよね。
蒼山「そうですね。“ループ”と、“NO”もその時に作りました」
――その時はどんなふうに曲を作っていたんでしょう?
蒼山「最初は、瑞紀の家にみんなで行って、ジャカジャカ弾いてるのに合わせて歌うみたいな感じでしたね。そんなに決め込まないで、雰囲気でやってみたという」
――ちなみに、その頃に影響を受けた、憧れていたアーティストというと?
藤咲「始めた当初はスーパーカーがいちばん好きでした。あの空気感とか世界観が好きでしたね。ただ、ベーシストとしてステージングが好きだと思う人って、たいがいステージで暴れたりしてるんですよね。そういうところでナンバーガールとかストレイテナーとかACIDMANには影響を受けているかなって思います」
蒼山「私がいまいちばん好きなのはスピッツですね。あの歌詞の世界観がすごく好きで、めちゃめちゃメロディアスなのに、こんなに変態なことを歌っちゃってるんだ、ってところがすごくいいなと思って。いちばん影響を受けてます」
澤村「GO!GO!7188かな。GO!GO!7188をコピーしていた時期がいちばんドラマーとして成長した気がしますね。難しい曲に挑戦したくなるというか」
沙田「音楽的にっていうよりも音楽に取り組む姿勢ですごく影響を受けたのはフィッシュマンズですね。sleepy.abとかキセルとかもすごく好きです」
――みなさん、それはどういうところにグッときたんでしょう?
沙田「いろんな音楽を聴いてたんですけれど、フィッシュマンズはずば抜けてたんですよね。音楽に熱中して音作りをしてるというか、もう音楽を飛び越えて別次元にいる感じがあって。それに驚きを受けて、すごく好きになったんです」
蒼山「私はどちらかというと、歌詞が気になるんですよね。歌と歌詞が合ってるか、とか。たとえばスピッツの歌詞にしても、ただ単に明るいとか、暗いとかじゃなくて。切なくて優しいとか、ごちゃごちゃして暖かいとか、どっちもあって。言葉に力があるような気がするんです。そういうところですね」
藤咲「私が好きになるのはリード曲だけじゃなくて、アルバムに入ってる一つの曲でシューゲイザーっぽいのがあったり、そういうのに惹かれていて。そういう世界観が私は好きなんですよね。ちょっと暗かったり、色に喩えるなら青とか黒とかなんだけど、そこに光があるような感じの世界観が好きで。スーパーカーもそうだったんですね」
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