INTERVIEW(4)――バンドの力が試されている
バンドの力が試されている
――今年に入っていろんなミュージシャンと話して最近感じることなんですけれども、2010年に音楽をやるうえでどういう表現にするか、ということを皆さん考えているんですよね。YouTubeやTwitterが広まって情報のスピード感と自由度が増した反面、カルチャーの受け取り方が浅いものになってきているかもしれないという認識がある。そのなかでいろんなバンドが自分たちの立ち位置を見定めている。そういう時代で、LAST ALLIANCEというバンドはどういうふうな音楽のあり方をめざしていると言えます?
MATSUMURA「いまはバンドの力が試されていると思うんですよね。単純にバンドの数も多いし、格好良い音楽も多い。地方で対バンすると、地元のバンドも上手いんですよ。レヴェルがすごく底上げされていると思う。そこで、どれだけ一人一人の深いところに刺せるかということを思いますね」
――ライヴ・バンドの価値がどんどん上がっているということもありますよね。ライヴの体験はその場だけだから。
MATSUMURA「ライヴはいま、どのバンドも重要視しているし。負けたくないと思いますね」
――ちなみに、先日は機材車と楽器が盗難されるというバンドにとって非常に大きな被害もありましたけれども。これはまだ戻ってきていなんでしょうか?
MATSUMURA「そうですね。何一つ戻ってきてないです」
――ショックは大きいですよね。
MATSUMURA「でも、意外といろんな人の協力で、なんとかなっているんです。Twitterには何か薄っぺらくて冷たい印象を持っていたんですけど、僕らがその情報を公開したときに、いろんなところに知らない誰かがリツイートで回してくれた。リツイート率がその日のトップだったという話も聞いた。そこには逆に人間臭い、温かいものを感じましたね」
――なるほど。たくさんの人が知らせなきゃと思ってくれたと。
MATSUMURA「そうそう」
――早く見つかってほしいと思います。そして、今作を引っ提げたツアーも行われるわけですが。どういう場所にしていきたいという思いがありますか?
MATSUMURA「今回は3か所なんですよ。本数は少ないんですけれど、3本に賭けるという意志もあるので。久々のワンマンだし、すごく濃い場所にしたいと思っていますね」
▼LAST ALLIANCEの作品