インタビュー

INTERVIEW(4)――波を起こす要因になれれば

 

波を起こす要因になれれば

 

――12月にサプライズ・イヴェントをやったわけですけれど。久しぶりにいっしょにステージに立った時の印象はいかがでした?

涼平「とにかく時間がなかったんですよ。リハも当日やったくらいで。目まぐるしいまま一瞬で終わっちゃった感じで。自分のことに一杯一杯で、後で映像を見て〈あ、こんな感じだったんだ!〉って実感した感じですね」

「スタッフ一同も、みんな一杯一杯だったんで。限界ギリギリでがんばってくれたんですよ。でも、沢山の方が来てくれて楽しんでもらえたんで良かったと思います。自分としては、もうちょっと楽しめればよかったなっていうのもありますけどね。やっぱり勢いでやっちゃったんで。でもその初期衝動というのが、いい意味でみんなに届いていればいいかなって。あと、ステージングに関しては昔のままでしたね」

涼平「確かに(笑)。打ち合わせしなかったけど、後で映像観たら2人とも格好良かったし。で、僕らとしては2人だけど音はバンド・サウンドでやりたいと言って、サポートのメンバーも入れてやれたので。僕らがやりたいと言ったことは、うまくやらせてもらえた感じですね」

「それに、ステージングにしても、4年のあいだに蓄えてきた力というのはありましたね。普段話していても見えないんですけど、いざステージに立つと見える。それはお互いに感じたかな」

――これから先、ライヴとか曲作りをいっしょにやっていく予定というのは?

「いまのところないです。やっぱり、計画的にやっちゃいけないユニットだと思うんです。もしかしたらやるかもしれないし。何よりみんなが求めてくれたらやりたいけど」

 

葵&涼平_A

 

――求められている空気は感じますよ。

涼平「だとありがたいですね」

「これをきっかけに、お互いのファンの人がお互いの曲を知ってくれたらありがたいし。ヴィジュアル・シーンのなかでも、なかなかないパターンだと思うんですよ。先輩方も復活しているなかで、若いバンドや中堅ががんばらないと、呑まれてしまうと思うんです。それはシーンとしても良くないと思うので。僕らなりにもいろんなアプローチをやって、ひとつのきっかけになれればいいなと思います」

涼平「勢いを出していってね。個々の活動でもいろんなアプローチをしたいけど、もう1回、ガツンと世間の人たちにも知ってもらいたいというのはありますね。ここ数年のヴィジュアル系は苦しい期間も続いているので、僕らがどれくらい力になれるかわからないけれど、波を起こすひとつの要因になれればいいと思います」

――そういう時は、誰も予想してなかったことをするというのが、そのきっかけになったりしますからね。

「まさに自分たちも予想してなかったですからね(笑)。リリースされるんだ!みたいな。僕、葵くんのライヴにゲスト出演して終わりかなってくらいの感覚だったんで」

――では最後に、今後についてですが、葵さんはソロ、涼平さんはメガマソとして、それぞれ自分の活動をやっていく感じでしょうか?

「ヴィジュアル系でソロ・アーティストってあまりいないんですよ。だからどういう立ち位置として思われているのかわからないですけど、僕なりにいろんな活動をしながらシーンを盛り上げていけたらいいなと思います。バンドでできなかったことをやれるメリットが、ソロにはあると僕は思うので。その先にこのユニットがまたあるかもしれないし。いろんな活動をしていきたいですね」

涼平「僕個人としては、今年はミュージシャンとしての部分が強く出ると思います。自分が表現したいことを、やりたい場所で徹底的にやる。メガマソでもそうですし。周囲の人に任せることは任せつつ、やりたいことはやりたいようにやるという。その音楽的な表現のひとつがこのユニットになっていると思います」

 

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掲載: 2011年02月16日 18:00

インタヴュー・文/柴 那典