INTERVIEW(3)――いまの形を見せられた
いまの形を見せられた
――せっかくなんでカップリング曲も紹介します。2曲目“tell me the reason”は?
「これはけっこう前にレコーディングしていた曲なんですけど、2006年に。けっこう重いテーマの曲で、ドキュメンタリー番組でアフリカのエイズ・ホスピスのドキュメンタリーをやっていて、〈すごい現実があるんだな〉と思って、そこに答えなんてないんだけど、不条理とか無情の気持ちをただ叫ぶだけという作品があってもいいのかな?と。それが何らかの救いになるんじゃないかな?と思って作った曲です」
――この曲をここに入れたことに、意図はあるんですか。
「アルバムに入れるにはちょっと古い曲だし、メンバーも違うし、どうかな?と思っていて。でも並べたらすごくいい感じですよね、このシングルとして。1曲目がアゲアゲで、これでドーンとシリアスになって、3曲目はあったかい日常の歌で、シングルとしてすごくいいバランスになってると思います」
――その、あったかい日常を描いた3曲目“風が笑って”も古い曲みたいですが。
「はい。これはもともと、僕の姉の結婚式で歌った曲だったんですよ。それをもうちょっと一般化して、〈旅立ちへのはなむけの歌〉に変えてみました。これもぶっちゃけ、そこにあったからです(笑)。でもこれは、バンドの初期の頃によくアコースティック・ライヴでやっていて、〈早くCDにしてください〉ってすごく言っていただいた曲だから、ようやく出せてうれしいです」
――という3曲入りで、シングル3部作は完結しました。振り返ってどんな思いがあります?
「そうですね、僕らのいまの形を見せられた気がするので、3枚もシングルを出させてもらってありがとうございますという感じです。(事務所とレコード会社のスタッフに向かって)ありがとうございます!」
――今回のシングルは、外の空気にもバッチリ馴染みそうな曲ですけども。どんなふうに聴いて楽しんでもらえると嬉しいですか。
「“光射す方へ”は、落ち込んじゃったりした時に一人で真っ暗なところで聴いてもいいし、アッパーな気分の時に聴いて火に油を注いでもらってもいいし。“tell me the reason”はちょっと元気がある時に聴いてほしいですね。あんまりドーンと落ち込まないように。で、“風が笑って”は朝イチとか、ほっこりした気分の時とか、休日の午後とかに聴いてもらえれば」
――ところで、3部作を全部購入した方に〈激レア未発表シングルCD〉をプレゼントという企画。これはどんな曲なんですか。
「これはぶっちゃけ、まだ出来てないです(笑)。これから何にしようかと。でも未発表の曲はたくさんあるんですよ、ストックとして。だから何とでもなりますし、いまはギターのヒロのラップを入れようかというのが最有力候補なんですけど、もらった人が嬉しいかどうかはわかんない(笑)。でもヒロ、ラップうまいんですよ。SHINGO★西成が大好きで、よく歌ってるんで」