インタビュー

INTERVIEW(4)――青春時代に聴いた音楽がいまの基本



青春時代に聴いた音楽がいまの基本




直人_A2




——先ほど〈青春時代に聴いていた音楽〉という話が出ましたが、浮遊感があってダークな翳りがあるdelofamiliaのサウンドにはシューゲイザーからの影響を感じさせます。実際にそういう音楽を聴かれていたんですか?


直人「聴いてましたね。ティーンの頃にシューゲイザーを聴いて育ったので、いまの自分の基本になっていると思います。やっぱり、青春時代に聴いたものが残るじゃないですか、新しく聴くものよりも」


——ちなみに、どんなバンドを聴いてたんですか?


直人「マイブラとかジザメリ、スロウダイヴ、ライドとか。僕が生まれたのは沖縄の米軍基地がある街なんですけど、90年代に地元のライヴハウスとかへ行けばそういうのが流れていて、普通に聴いてましたね。ギャングスタ系のヒップホップもすごくかかってた。あとリー“スクラッチ”ペリーとか。そういうのがいっしょに流れてる変な空間で育ったから、感覚的におかしくなったのかも(笑)」


——いろんな音楽で溢れてたんですね。Rie fuさんは10代の頃はどんな音楽を聴いてました?


Rie fu「アラニス・モリセットとかシェリル・クロウとかミシェル・ブランチとか、そういうアメリカ的なシンガー・ソングライターものを聴いてましたね」


——基本的に二人とも邦楽より、洋楽からの影響が大きいんですね。


直人「そうですね」


Rie fu「自分の曲を作るときはJ-Popということは多少意識しますけど、今回はそういう意識はまったくゼロでしたね」



今後のことは予想できない




Rie fu_A2




——ちなみにRie fuさんにとって、delofamiliaってどんなユニットですか?


Rie fu「すごく自由な場所です。自分が犬だとしたらドッグランみたいな(笑)。でもちゃんと直人さんという〈囲い〉があるから安心っていう」


——今回も自由に走らせてもらいました?


Rie fu「そうですね。エンジニアのZAKさんとかアートディレクションの方とか、全部直人さん繋がりのすごく素敵なクリエイターだったし。そういう場所を提供していただけたっていうのは貴重な経験になりました。私はただそこに飛び込んで行くっていう感じですね」


——では、直人さんにとってdelofamiliaとは?


直人「公民館みたいなものかな。メンバーがふらっと来て〈ああしたい〉〈こうしたい〉って言って、それに対して僕が〈ここはこうじゃなきゃいけないんだよ、バカヤロウ!〉ってやるんじゃなくて、〈じゃあ、それもやってみようか〉と。〈delofamiliaはこうじゃなきゃいけない〉っていうんじゃなくて、みんながふらっと集まって〈じゃあ、今回はこんなふうにやろうよ〉〈イエーイ!〉ってノリです」


——その時々の空気で変わっていくんですね。


直人「そうですね。だから僕も今後のことが予想できないというか、4枚目、5枚目が出るとしたらどんなものになるのか全然わからない。どうなるんでしょうね(笑)」


Rie fu「でも、最初に曲を作りはじめるのは、やっぱり直人さんが中心で、それにいろんな人が参加していくって感じだよね」


直人「僕がゲーム機を持ってきて、誰かがソフトを持ってくるみたいな。違う?」


Rie fu「あー、うんうん、そうかもね(笑)」


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掲載: 2011年09月28日 18:01

更新: 2011年09月28日 18:01

インタヴュー・文/村尾泰郎